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地球温暖化で鴻島のカモメの繁殖期が早まった

地球温暖化で鴻島のカモメの繁殖期が早まった

Posted May. 07, 2019 09:02,   

Updated May. 07, 2019 09:02

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「カモメの島」として有名な慶尚南道統営市鴻島(キョンサンナムド・トンヨンシ・ホンド)に生息するウミネコの繁殖時期が、16年の間に10日も速くなった。また、済州島(チェジュド)だけで生息していた亜熱帯植物「マルバツユクサ」が鴻島で発見され、地球温暖化が閑麗(ハンリョ)海上国立公園の生態系に大きな影響を及ぼしているという分析が出ている。

国立公園公団は、鴻島に生息するウミネコを観察した結果、先月1日に初繁殖を開始したと、6日明らかにした。ウミネコの最初の繁殖日は、2003年は4月11日、2014年は4月7日、昨年は4月2日だった。2000年代初頭に比べて10日も早くなったのだ。

公団の研究チームはその理由として、「気候変動」を挙げた。鴻島の年平均気温は、1970年代の13.8度から、2010年代は14.8度と平均1度も上昇した。ウミネコは有人島で生息し、天気が暖かくなると、これを繁殖期と認識して、安全に卵を産める無人島「鴻島」に来る。鴻島に帰ってきて滞在する時を繁殖期と推定するが、気温が上がったことでその時期が早くなったのだ。

気候変動に伴う生態系の変化は、鴻島に生息する植物においても明らかになった。これまで済州島だけで生息することが知られていた熱帯植物「マルバツユクサ」と亜熱帯植物「サボテン」が鴻島のあちこちで生息している姿が発見された。

海水も暖かくなった。鴻島近隣の巨済島(コジェド)の年平均海水温度は、1970年代の17.9度から、2010年代に入って18.5度に上昇した。鴻島の沖合に生息する魚類を調査したところ、29種のうちカゴカキダイ、タカノハダイなど亜熱帯魚種が半分以上の16種を占めた。オ・ジャングン国立公園公団国立公園研究院長は、「気候変動は、環境変化だけでなく、食物連鎖でつながっている自然の生態系に連鎖的に影響を与え得る」とし、「島の生態系に不均衡が起こるのか、観測を続ける方針だ」と語った。気候変動は季節の長さにも影響を与えている。気象庁がソウル、仁川(インチョン)、釜山(プサン)、江陵(カンルン)、大邱(テグ)、木浦(モクポ)の6つの地域の気温を分析した結果、1910年代に比べて2010年代以降は、夏の開始が1.66日速くなり、夏の期間は2.72日長くなった。


カン・ウンジ記者 kej09@donga.com