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「ロマンスプア」の青春たち、「結婚は誰にもできるものではない」

「ロマンスプア」の青春たち、「結婚は誰にもできるものではない」

Posted May. 04, 2019 08:36,   

Updated May. 04, 2019 08:36

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「結婚も駐車もすべて同じだね。より良い相手が現れだろうと思って待ってみると、空席は一つもなく、結局さっき行ったところに戻っても、その席はすでに埋まっている」

20代のように情熱的でも、40代のように安定的でもない。生ぬるくて中途半端な30代。この小説集には、もはや熱くなれない30代カップルの日常が複数登場する。9年間恋愛中でありながら、結婚式の日取りを決めることも、かといって別れることもできない、車に乗って行き止まりに入って1キロでもなく、曖昧に900メートルほど後進してこそ、やがて関係を再定義するような関係のことである。

著者が文学思想、現代文学などで2016年と2017年の二年間にかけて発表した短編六作品を束ねた小説集である。それぞれ異なる短編小説六作品を貫くキーワードは「ロマンスプア」だ。

結婚と出産のために、青春男女が韓国の地の普通のマンションを見て回ることが、開城(ケソン)と平壌(ピョンヤン)に分譲マンションを購入するのと同じくらい非現実的なことになった時代だ。短編「オムレツが走る夜」の中の表現通り、「2世を産まないがために絶滅する個体あるとするなら、それは全人類ではなく個人」に過ぎないが、あらゆる口出しと現実の中で苦しむ私たちの時代の「ロマンスプア」のために、作家は彼らなりのありそうなロマンスを作り出した。そして彼らを描く過程で、陳腐な悲しみや挫折の代わりに飛躍やユーモアを通じて「笑いたくて悲しい」現実を表すことが印象的である。


李?? baltika7@donga.com