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「ベートーベンの最後のソナタ32番は地獄から天国に向かう作品」

「ベートーベンの最後のソナタ32番は地獄から天国に向かう作品」

Posted February. 03, 2020 08:21,   

Updated February. 03, 2020 08:21

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「多くの曲を知っていても、より上手ないくつかの曲が必要だと、ピアニストのミケルランジェルリが言いました。私にはベートーベンのこれらのソナタが最も身近な作品です」

ピアニストのウォン・ジェヨン(32)は3年間「噂」だった。2017年、イタリアのブゾーニコンクールで2位と聴衆賞を受賞して「個性が明確な演奏」という評価を受けた彼が、ソウルの観客の前に立つ。13日、ソウル芸術の殿堂IBKチャンバーホール。ベートーベンのソナタ13番「幻想曲風」、ソナタ30番、モーツァルト幻想曲ハ短調、ベートーベンのソナタ32番を演奏する。

「着実に磨いてきたベートーベンを、コンクール後初めて、本格的に故国舞台で見せたいと思いました。13番ソナタだけでも15年間、他の曲も10年以上身につけてきた作品です」

ソウルでなかなか見られなかった期間中に、彼は自分のピアノの世界をより強固にしてくれる「師匠」を探し回った。昨年は、ポルトガルの山間地域に住んでいるピアニスト・マリア・ジョアン・ピレスを訪れた。

「他の若いピアニスト4人と一緒に暮らしながら教えを受けました。このように引きなさいという技ではなく、世界と芸術をより広く見る目について学びました」

今回のプログラムの中では、ベートーベンのソナタ13番が演奏される機会が少ない。「ベートーベンが中期に進みながら果敢な表現を試みた曲です。古典ソナタとしては初めて、幻想曲風の部分を入れたました」

幻想的な雰囲気は、モーツァルトの幻想曲ハ短調に繋げ、さらにベートーベンのソナタ32番と繋げる。「モーツァルト幻想曲とベートーベンソナタ32番共に、減七の和音で始まる暗い雰囲気が印象的ですね」

彼はベートーベンの最後のソナタ32番を「地獄から天国に向かう作品だ」と話した。「前の部分は地獄のように激しく、中間部分のト長調は、両方の間に置かれたはしごみたいですね。これを超えて、永遠の救いに行く感じです。一緒に感じることができるように一所懸命に準備しています」

来月のアルバムの発売も計画されている。「アコセンス」のラベルで、リストのあまり演奏されない曲である「発現(Apparitions)」1番、バルトークの「戸外にて(Out of Doors)」などを盛り込んだ。




ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com