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ベトナムの「英雄」朴恒緒監督が統営でキャンプ、「人気は煙のようなもの」

ベトナムの「英雄」朴恒緒監督が統営でキャンプ、「人気は煙のようなもの」

Posted December. 16, 2019 08:30,   

Updated December. 16, 2019 08:30

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60年ぶりにベトナムの東南アジア競技大会(SEAゲーム)の優勝をけん引したベトナムの「英雄」朴恒緒(パク・ハンソ)監督(60)とベトナムの22歳以下代表選手たちが14日、金海(キムへ)国際空港の入国ロビーに現れると歓声が沸き起った。韓国在住のベトナム人やベトナム人留学生などベトナム人150人あまりはベトナム国旗を振りながら「パクハンソ、チェゴ!」を叫んだ。

高い人気にも朴監督は、謙遜を忘れなかった。朴監督は「煙のように消えるのが人気だ。(人気を)意識することなく普通に生きて行こうと常に努力している」と話した。

「サルディンク」朴監督が、東京五輪進出に向けた準備をするため韓国を訪問した。ベトナム代表ちーうは22日まで慶尚南道統営(キョンサンナムド・トンヨン)でキャンプを実施する。ベトナムは来年1月のアジアサッカー連盟(AFC)U-23選手権でD組(韓国はC組)に入っている。16ヵ国が4つのグループに分かれてグループリーグを戦い、各グループ上位2チームで準々決勝トーナメントを戦う。4強に進出したチームに五輪出場権が与えられるが、自動出場権を持つ日本が4強進出に失敗すれば、3位まで出場権が与えられる。ベトナム初の五輪進出を目指す朴監督は、「ベトナム精神(団結、自尊心など)をもとに一つのチームとして完成に向かっている」と話した。

通常、キャンプは気候が温暖なところを選ぶのだが、朴監督は真冬の韓国をキャンプ地に決めた。朴監督は「統営の良い空気を吸いながら負傷選手の管理とコンディション回復に集中したい」と語った。朴監督側の関係者は、「医療水準の高い韓国で負傷者の治療などに集中することになるだろう」と話した。朴監督は、五輪進出の可能性について「五輪予選は容易なことではない。グループリーグ突破が目標だ」と慎重な姿勢を見せた。

ベトナムのA代表とU-22代表の指揮官を兼ねながら、勢いに乗っている朴監督だが、最近ベトナムでは「運が良い時」と言う意味の「ダンソン」というベトナム語にかけて、「パクダンソン」の異名を得た。朴監督は「好きで呼んでくれる愛称は何でも良い」と笑顔で答えた。

SEAゲーム決勝では、相手のラフプレーに対して審判員に激しく抗議し、退場処分を受けた。当時、ベトナムのメディアは、「アヒルを保護する鶏のようだ」と朴監督のリーダーシップを高く評価した。朴監督は、「退場は良いことではない」と言いがらも「ベトナムで仕事をしながら大韓民国の国の威信を傷つけることにならないよう努力している」と話した。

サッカーファンの間では、「朴監督が韓国代表の指揮官に復帰して欲しい」という意見まで挙がっている。しかし、ベトナムのヒーローになった老将は、祖国へのリターンには未練がないようだった。朴監督は「韓国には有能で若い指導者が沢山いる。韓国監督のポストは、欲してもいないし、やりたいとも思っていない。(韓国で)私の時代は終わっている」と話した。


鄭允喆 trigger@donga.com