Go to contents

協議の日を決めながら「SLBM放棄できない」脅迫する北朝鮮

協議の日を決めながら「SLBM放棄できない」脅迫する北朝鮮

Posted October. 03, 2019 08:33,   

Updated October. 03, 2019 08:33

한국어

北朝鮮は2日、元山(ウォンサン)北東の洋上から東海(トンへ・日本海)に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と推定されるミサイルを発射した。このミサイルは、高度約910キロで、約450キロを飛翔した。北朝鮮が前日夕方、米朝間で4日に予備接触、5日に実務協議をすることで合意したと明らかにしてから13時間しか経っていない。大統領府は、国家安全保障会議を開き、「SLBMの試験の可能性がある」と指摘した。軍も、「北極星系列のSLBMを高角発射したと推定される」と明らかにした。

北朝鮮は3年前の2016年8月、SLBMである「北極星-1」を試射し、017年5月には地上用改良型である「北極星-2」実験発射後、実践配置に入ると発表した。SLBMは探知が難しい海中潜水艦で、密かに奇襲的に発射できる秘蔵の兵器として北東アジア軍備競争の「ゲーム・チェインジャー」になり得る。北朝鮮は、SLBM 3~4期を搭載できる新型潜水艦の建造の事実も公開した。

北朝鮮は、ハノイでの首脳会談が物別れに終わって以来、10回も短距離ミサイルを発射したが、トランプ米大統領は「小さなミサイルにすぎない」とし、事実上、挑発を容認した。今回北朝鮮が実務協議の日を一方的に公表し、SLBM挑発に出たことは、これまでの短距離ミサイルだけでなく、SLBMも米国に中止を約束した大陸間弾道ミサイル(ICBM)級中・長距離ミサイルでないため、協議の対象になれないと釘を刺したのだ。

北朝鮮は先月にも、「米国と協議する用意がある」と明らかにした翌日、短距離挑発を強行した。その後、トランプ氏は、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)を更迭し、柔和メッセージを送っている。北朝鮮は「新しい計算法」を要求し、米国が協議テーブルに置く廃棄対象目録から短距離ミサイルに続きSLBMまで一つずつ消しているのだ。北朝鮮が韓米合同軍事演習と韓国の戦力増加に反発して体制の安全を掲げたことも、そのような策略が敷かれている。

北朝鮮はひとまず、核凍結の見返りに、終戦宣言や制裁緩和のような補償を受け取った後、引き続き核物質、核弾頭の順で段階別協議を行うという考えだ。さらに、ミサイルは自衛手段と言って、構うなと武力示威までしている、むろん、SLBMは短距離ミサイルとは次元が異なるため、米国も簡単には容認しないだろう。しかし、このように北朝鮮の思い通りに引っ張られて行くようでは、その結果、粗雑な妥協、誤った合意が出はしないか懸念される。