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好業績の三星電子、系列企業は低迷抜け出せず

好業績の三星電子、系列企業は低迷抜け出せず

Posted October. 28, 2013 03:21,   

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三星(サムスン)電子は、第3四半期(7〜9月)の売上げ、営業利益、営業利益率において史上最高の業績を上げる「トリプルクラウン」を達成したが、三星グループは別の悩みの種ができた。ほかの系列会社各社は低迷から抜け出すことができず、「三星電子への偏り現象」が目立っているからだ。

27日、三星グループによると、第3四半期の業績を発表した製造業系列各社の中で、三星電子を除けば、その大半は昨年同期より営業利益が減少しただけでなく、売上げまで減少するマイナス成長を記録した。特に、三星電子に部品を供給している電子系列会社の業績が次々と悪化し、赤信号が灯っている。

部品メーカーの三星電気の第3四半期の売上げは、1年前より2.9%減の2兆1181億ウォンに止まった。営業利益は10.7%減少した。三星SDIも、昨年より売上げが13.7%減少し、営業利益は66.3%減っており、特に収益性が大幅に悪化した。三星ディスプレーは、売上げが4.3%、営業利益は16.2%減少した。電子材料分野を集中的に育成している化学系列会社の三星精密化学も、売上げは12.1%、営業利益は86.4%それぞれ減少した。

グループを代表する三星電子の業績は好転しているのに、関連部品メーカーの業績が悪化する理由は、「スマートフォンの錯視現象」のためだ。三星電子の売上げのうち60%、営業利益の65%は、スマートフォンなどの無線事業から出ている。三星電子、三星SDI、三星ディスプレーなどは、スマートフォン関連部品事業の業績は好転しているが、テレビやパソコンなど、ほかの分野は世界の関連市場が低迷から抜け出すことができず、部品需要が激減し、打撃を受けている。ディスプレーサーチやガートナーなどの市長調査機関によると、世界のテレビ市場の規模は、前年より4.8%、パソコン市場は11.2%減少するものと見られる。

特に、三星SDIは、徐々に需要が減っているプラズマディスプレーパネル(PDP)事業で、22.0%の売上げ減少を経験した。日本のパナソニックは、需要減少に耐え切れず、PDP事業を中止した経緯がある。三星SDIは、次世代事業として育成している自動車向け電子事業の遅い成長のため、困難に直面している。三星ディスプレーも、スマートフォン向け有機発光ダイオード(OLED)パネルの売上げは伸びたが、テレビに搭載する液晶表示装置(LCD)パネルなどが、需要低迷や販売単価の下落で、収益性が悪化した。

そのほか、建設や重工業分野の三星エンジニアリングは、第3四半期は7467億ウォンの赤字を出す「アーニングショック」レベルの業績を発表した。三星重工業も、売上げが11.9%、営業利益が36.7%減少した。

三星電子の競争力を支える部品素材事業が低迷している様子を見せているのは、最近、三星グループが電子事業群全体の競争力を引き上げるため、部品や素材企業の買収合併(M&A)を積極的に推進していることと無縁ではない。

三星グループの幹部社員は、「長期的に電子事業を中心にした系列会社全体の競争力向上や世界超一流に近づいていないほかの分野の限界事業の構造再編を検討している」と話した。