Go to contents

性的暴行被害の子ども、両親が興奮すれば被害を言わなくなる

性的暴行被害の子ども、両親が興奮すれば被害を言わなくなる

Posted July. 01, 2013 08:35,   

한국어

「被害児童は、友達にふしだらだと思われないか、家族に見捨てられないか心配で、事件について語らなかった。ただ自分の記憶を消そうとした。長期間のカウンセリングが必要だと考えた…」

「近所のおじさんから2年間被害を受けた。加害者は、学用品や菓子、小遣いをあげて口封じをした。被害者の父親はこの事実を知ると、興奮して加害者の所に行って抗議した。この過程で被害の事実を学校の友達も知ることとなり、2次被害が発生した…」

性的暴行の供述調査を分析する専門家がまとめた性的暴行被害事実の一部だ。性的暴行を受けた被害者が13才未満の児童や知的障害者の場合、供述専門家の助けを受けて警察に被害の事実を通報する。ちゃんと説明できない被害者が事情聴取で2次被害を受けないようにするためだ。

供述調査の専門家は、女性家族部の付属機関「女性児童性的暴行被害中央支援団」に所属し、現在全国で9人が活動する。来年からは、法務部の「供述助力者」制度に統合される。女性週間(1〜7日)を期に、昨年4月から今年3月まで専門家たちがまとめた主な意見書と証言をもとに児童・障害者の性的暴行被害の実態を調べた。

●被害を受けたのかも正確に分からない

知的障害者は、繰り返して被害を受けることが特に多い。状況を正確に判断できないためでもあるが、孤独が理由でもある。供述調査専門家のA氏は、「家にずっといるため、孤独な知的障害者が多い。寂しさから、誰かに少しでも優しくされたり、おいしいものを買ってもらうと、愛されていると感じ、わけも分からずについて行って被害を受ける」と話した。

「(知的障害3級の被害者は)普段から見知らぬ人が食べ物を買ってくれると言えば、簡単に親しくなる。親は離婚し、姉はよく家出する。被害者が加害者の家によく出入りするのを目撃した隣人が通報した。被害者は口を堅く閉ざし、答えても短い応答だった」

「(知的障害2級の被害者は)見知らぬ人とすぐに親しくなり、名前をよく覚え、好感を示す。少し優しくされただけで、愛していると言う傾向があり、被害に遭いやすい。性的暴行被害を何度も受けたが、加害者が好きで関係を持ったと言い、事件にすることができなかった。今回も道で偶然会った男性について行ってモーテルで被害を受けた」

被害発生の経路はインターネットのチャットだ。対人関係が制限された彼女たちは、オンラインを通じて友人になり、会いに出かける。被害を受けたという自覚がない点が難しいところだ。暴力を暴力と認識せず、加害者と付き合っていると信じていたりもする。

A氏は、「家庭環境が変わらなければ被害は発生し続ける」と指摘した。家に一人だけでいる時間が多ければ、また見知らぬ人と会い、繰り返し被害を受けるということだ。このように出かけることが頻繁になると、家族も無神経になり、被害は止まらない。

●親が叱れば被害者は話さない

児童は、性的暴行の被害に遭った時、それが性的暴行なのかどうか分からないことが多い。性教育をちゃんと受けていないためだ。このため、被害の事実も当事者がすぐに保護者に話すのではなく、偶然発見されることが多い。専門家たちは、性的暴行被害児童と向き合う時に重要な点は、落ち着いて行動し、正確に話すよう助けることだと言う。

「母親は、自分が子どもをしっかり育てることができなかったと罪悪感にさいなまれ、非常に萎縮していた。面談中、事件を知った過程を話して涙を流した。子どもは調査間、散漫で、話すことを拒み、調査が非常に難しかった」

「被害児童が調査を受ける間、母親の顔色をうかがい、被害について話しにくそうだった。母親は調査を不必要に考え、調査の間コーヒーを飲んだり、調査室を出て行こうとした。『なぜ通報して面倒をかけるのか』と子どもを叱り、雰囲気を乱した」

供述調査専門家のB氏は、「子どもが性的暴行被害内容について話した時、母親が驚いて子どもをせめたり、泣かせるなど、過敏な反応を見せてはならない」と助言した。子どもは被害について話すことが何かいけないことだと思い、口を閉ざしてしまうためだ。このような時は、再び被害について説明してほしいと言っても、子どもは「さっき言ったのは嘘だった」と話さない。

性的暴行は証拠を得ることが難しいという特性上、被害者が一貫した供述をすることが重要だ。B氏は、「被害者の口から話が出てこなければ、証拠と認定することが難しいため、注意しなければならない」と強調した。まず被害児童には、「あなたが悪いのではない」と言ってあげなければならない。調査を始める前に母親が根ほり葉ほり聞くと、子どもが疲れてしまう可能性があるため、気を付けなければならない。