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[社説]文代表は大韓民国の建国どう見るのかまず明らかにせよ

[社説]文代表は大韓民国の建国どう見るのかまず明らかにせよ

Posted November. 05, 2015 07:08,   

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野党新政治民主連合の文在寅(ムン・ジェイン)代表は4日、歴史教科書国定化撤回対国民談話で、「歴史教科書の国定化はそれ自体が自由民主主義の否定だ」とし、「国民が自由民主主義を守るために国民不服従運動に立ち上がってほしい」と呼びかけた。3日の黄教安(ファン・ギョアン)首相の国定化発表談話に対する反論談話であり、文代表は国定化を阻止するために憲法訴訟などあらゆる法的手段を動員する考えを明らかにした。

文代表は談話の冒頭で、「親日は親日であり、独裁は独裁だ」という言葉で、まだ生まれてもいない国定教科書が親日と独裁を美化するものだと既成事実化した。国民が親日と独裁を美化した新しい教科書を容認するとは文代表も考えないだろう。教科書問題の本質は親日や独裁ではない。文代表と親盧(親盧武鉉)勢力が内心憂慮するのは、現在の教科書で大韓民国の建国に対する評価が変わることではないのか。

占有率の高い韓国史教科書の大半は、大韓民国の建国を蔑視し、建国に反対する側に比重を置いて記述されている。これを正す唯一の方法が「国定化」ということには賛成しない見方が少なくないが、このような教科書を生徒に教えることはできないという問題意識には、多くの国民が同意する。大韓民国は、産業化と民主化に成功した世界でも数少ない国だ。その成功の背景に、自由民主主義という理念を選択した大韓民国の建国がある。現在の北朝鮮を見れば、「建国勢力」の判断が正しかったことは否めない。

現代史を「正義が敗北し、日和見主義が勢力を伸ばした屈辱の歴史」と考えたのが盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領だ。文代表は2月の代表選挙戦で勝利した後、李承晩(イ・スンマン)、朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の墓地を墓参したが、2012年の大統領選挙の時は墓参を拒否した。8月15日には独立有功者叙勲から脱落した社会主義系の独立活動家を再評価しなければならないとフェイスブックに書き込んだ。このような履歴から、文代表は大韓民国の建国に対する歴史認識を国民の前にまず明らかにして国定化を批判すべきだろう。

歴史教科書を理念戦争の場にしたのは他でもない親盧勢力だ。文代表は4日、「朴槿恵(パク・クンヘ)政権の理念戦争が度を越えた」と批判したが、他の人は別として、文代表がそう言う資格はない。大韓民国が自由民主主義に基づいて発展してきたにもかかわらず、大韓民国の自由民主主義を守った側を否定する歴史観はいかなる方法であれ正さなければならない。