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不支持が上回った尹大統領の支持率、危機を乗り越えるリーダーシップを示せたか反省すべきだ

不支持が上回った尹大統領の支持率、危機を乗り越えるリーダーシップを示せたか反省すべきだ

Posted July. 05, 2022 09:21,   

Updated July. 05, 2022 09:21

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就任57日を迎えた尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の国政支持率が下落傾向にある。1日に発表された韓国ギャラップの調査結果によると、支持率は3週間連続で下落し、1ヵ月ぶりに10ポイント下がった。世論調査機関のリアルメーターと韓国社会世論研究所(KSOI)の調査では、先週に否定的評価が肯定的評価を上回る「デッドクロス」現象が現れたが、昨日は格差がさらに開いた。これらの調査では否定評価が50%を超えたものもある。否定評価が半分を超えたのは初めて。

政権発足から2ヵ月も経っていないところで、新政府の国政能力を判断するには早い。現政権が推進する各種政策が推進され、実績として現れるためには、もう少し時間が必要だ。ただ、尹大統領に対して、「これは間違っている」という世論がますます広がっているのは、普通ではないというシグナルだ。偏った人事、政権与党の混乱ぶりなどが複合的に作用しただろうが、より本質的な原因は国家リーダーシップの問題だ。

新政府が直面している昨今の危機的状況は「総じて難局」と言っても過言ではない。世界的な景気低迷でマイナス成長の懸念まで聞かれるのが実情だ。物価高と金利高にウォン安、原油高などで企業と国民経済が直撃を受けている。新政府がこれを乗り越えるビジョンと態勢を備えているという信頼を国民に与えているのか疑問だ。前政権で崩壊した国政システムを正常化し、法治を立て直すことも重要だが、検察や警察など権力機関の掌握だけが過度に浮き彫りになったのではないか。

尹大統領は昨日、出勤中「(大統領)選挙運動をしながらも支持率はあまり留意しなかった。あまり意味がない」と述べた。その上で「ひたすら国民のことだけを考えて頑張らなければならないという気持ちだけを持っている」と話した。もちろん支持率に一喜一憂する必要はない。支持率だけを見て国政を運営するのは望ましくない。しかし、支持率は民心の現状を示す指標だ。決して軽く見てはならない。

結局、5年間の国政をどのように運営するかの問題だ。就任100日が重要だ。どのように国会の協力を得て、国の力量を結集して当面の危機状況を突破するかを設計し、足場を築く期間だ。何よりも検察などの法曹界の人脈ではなく、経済陣容が国政の中心軸にならなければならない。「今の政府は違う」として、自分の考えだけで国政を推し進めれば、それは「マイウェイ」になるのだ。