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コロナで休演のブロードウェイ、「シャットダウンなく公演する韓国がうらやましい」

コロナで休演のブロードウェイ、「シャットダウンなく公演する韓国がうらやましい」

Posted December. 02, 2020 08:59,   

Updated December. 02, 2020 08:59

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「9・11テロ後もこれほどではなかった。長い間ブロードウェイが休演するのは初めてだ」(チェ・ユナPD)

トニー賞の主催機関であり商業演劇の事業者団体「ブロードウェイ・リーグ(The Broadway League・BL)」の国際委員らは11月10日(現地時間)、「新型コロナウイルスの現況と対策」をテーマにテレビ会議を開いた。3月からすべての公演会場の看板を下ろし、少なくとも来年5月30日まで公演を中止するという声明を発表し、事案の重大さを考慮しての緊急会議だった。新型コロナウイルスがBL会議の案件になったのは初めて。

国内唯一のBL会員であるCJ ENMのニューヨーク駐在員で、会議に参加したチェ・ユナPDは、「公演界は、『公演は続けなければならない』という精神を守って孤軍奮闘している」と伝えた。

ブロードウェイの場合、経済大恐慌中も劇場の4割は公演を続けた。2001年の9・11テロの時も2日間だけ休演し、3日目から公演を再開した。テロに屈することなく「公演は続ける」という意思表明だった。チェ氏は、「今、世界の公演界の心理・経済的衝撃は想像以上」と話した。シャーロット・セント・マーティンBL会長もこれに先立ち、「約9万7千人の従業員と年間148億ドルの経済波及力を持つブロードウェイが危機を克服し、できる限りはやく公演を再開するよう努める」と約束した。

 

BL会議で、「シャットダウン」なく公演を続ける韓国は憧れの対象であり、ロールモデルだった。現地の人気作を中心に行われた会議の版図が変わったのだ。チェ氏は、「常に新しさを求めるブロードウェイは、防弾少年団、映画『パラサイト』の活躍に続き、アトランタで開催された国産ミュージカル『もしかしたらハッピーエンド』にも良い反応を示した。韓国のコンテンツが話題になっている」と伝えた。

特に、感染対策をうまくして公演を続けている秘訣が議論された。海外の参加者は、情報技術(IT)、マスクの着用、政府の迅速な初期対応などを要因に挙げ、韓国の模範ケースをすでに分析した状態だった。チェ氏は、「参加者らは、韓国で続く公演を見守り、代理満足している。私は危機にあっても団結するスタッフの協調心も『秘訣』に挙げた」と話した。

海外の公演界は依然として動力を得られずにいる。メキシコ最大の公演制作会社「オセサ」のジュリエッタ・ゴンザレス代表理事は、「ミュージカル『アラジン』は1年延期になり、従業員の45%は無給休職状態だ。パンデミック傾向は抑えられない。政府より各制作会社や個人の感染対策の努力に依存している」と打ち明けた。

 

日本は劇場シャットダウン後、5千人未満の公演会場で座席の間隔を開けて実験している。東京五輪を控え、芸術活動を奨励する政府の意図が反映された。

 

パンデミックに比較的うまく対応したドイツは、作品内容に「コロナ・プロトコル」を反映する予定だ。演者のキスシーンは禁止される。ヴァンパイアを題材にした「Dance of Vampire」を準備する制作スタッフは、シーンの修正に頭を抱えている。舞台裏でも制作スタッフを最小限にし、ソーシャルディスタンディングを実践する「コロナバージョン」を準備している。

徹底した感染対策と封鎖政策を行ったオーストラリアは、座席の間隔を開けることなく来年に公演を再開する予定だ。ミュージカル「冬の王国」のオーディションが進行中であり、「ムーランルージュ」、「ハリーポッター」、「ハミルトン」などの大作が観客を迎える準備をしている。チェ氏は、「現在、感染者が急激に減ったオーストラリアが公演市場に急浮上している」と話した。

また、新型コロナウイルスや黒人人権運動の拡大で、白人中心だったブロードウェイの風土に変化の兆しがうかがえると、チェ氏は伝えた。


キム・ギユン記者 pep@donga.com