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「チャットGPT」ブームが火をつけた未来技術戦争、韓国は準備しているのか

「チャットGPT」ブームが火をつけた未来技術戦争、韓国は準備しているのか

Posted February. 06, 2023 08:46,   

Updated February. 06, 2023 08:46

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対話型人工知能(AI)サービスプログラムのチャットGPT旋風が凄まじい。昨年12月の発売から40日で世界中でユーザー1千万人を超えたのに続き、2か月で1億人を突破した。インターネットで使用されるアプリ史上最速だ。技術、産業界で制限的に使われていたAIが日常に導入され、デジタル分野のパラダイムそのものを変えているのだ。

チャットGPTは、学習された情報データを組み合わせ、分析し、自ら論理を構成するだけでなく、推論や意見の提示まで可能な超巨大、生成型AI。司法試験をはじめ各種資格試験に合格する回答を見つけ、与えられたテーマで大学論文や演説文もあっという間に作成する。詩や小説のように人間の領域とされてきた創造活動まで可能だ。ますます人間の脳に似ていくAIのサービスがどこまで拡張するのか判断することすらできない。

グローバルプラットフォーム企業は、相次いで兆単位の投資計画を発表し、AI検索エンジン開発競争に参入している。マイクロソフト(MS)は、チャットGPT開発会社「オープンAI」に100億ドルの投入を決めた。これに負けまいとグーグルも同様のサービス開発に5千億の投資計画を明らかにした。ビッグ・テックの地形を揺るがすAI技術の主導権争いで後れを取らないという企業の決断だろう。チャットGPTのようなAIサービス市場規模は、1兆ドル(1200兆ウォン)を超えると推算される。

国家単位の競争も熾烈だ。特に米国に対する中国の追撃が激しい。昨年、中国から出されたAI関連論文は量と質の両方で米国との差を広げている。「次世代AI発展計画」をもとに早くから研究所や大学の基礎研究への支援に乗り出した結果だ。韓国は立ち遅れている。超巨大AIモデル技術分野で韓国の特許出願の割合は10.6%で、米国(34.5%)、中国(33.3%)、日本(11.3%)に及ばない。海外のデータ分析企業の「グローバルAI指数」の調査では、「人材確保」や規制など「運営環境」の分野が相対的に脆弱であることが分かった。

AIは、未来の情報通信(IT)市場の大革命をもたらすゲームチェンジャー。検索プラットフォームをはじめ、ソフトウェア市場はもとより韓国の主力産業であるメモリ半導体の成長まで牽引できる技術だ。こうしたAI産業を先導する技術力の確保はこれまで以上に切実だ。政府は、企業と共に関連分野の研究開発(R&D)、人材養成、そのための投資及び支援に総力を挙げなければならない。データ使用や著作権などで浮上する副作用は阻止し、技術開発の足を引っ張る規制は大胆に撤廃しなければならない。