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本屋での生活

Posted December. 06, 2021 08:24,   

Updated December. 06, 2021 08:24

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「人々は私のそばで本を読み、今日のようにお金が必要な日にも売らない本が私にはある/窮乏だが大胆に/今日のように人生が嫌いな日も育っている」(キム・イドゥム詩人の「アクアリウム」)

11月はアーバンスケッチ作家を招待したワンデークラスと、新刊を出した作家たちと2度のブックトーク、3度の詩、読書、作文小会など、かなり忙しかった。毎月オンラインでの集まりで地道に続けている生活スポーツ、ドローイング、詩集筆写会まで加わると、「なんとか怠けずに自分のすべきことはできた」という気持ちに胸がいっぱいになる。

本屋での小会は、長くは4年、短くは1年をぎっしり埋めていく。済州道(チェジュド)の路地にある古い榎のように、本屋が町の人文的風景になることを望む夢がある。観光地を離れて閑静な2車線路地で、街中の書店とブックカフェを兼ねた年数6年目の本屋番人や自営業者として暮らしている。新型コロナで皆が難しく「生き残る」ために努力する時代、貸し出しで輸血を受け、利子を何とか払いながら堪える。いつまで生き残れるのか。恐れて追われる心は、飛揚島(ビヤンド)が見える海の前に毎回立てて、本の間に座らせておく。「心を大きくしなさい」という80歳の母の願いを、お守りにしている。

小さくなる心を大きく育てる高難度の技。他に方法がなく、毎日大きく息を吸う。合間に読んだり書いたり、本の推薦やキュレーションをしたり、飲み物の製造や皿洗いを並行する日常だ。頸椎椎間板ヘルニアと指の腱鞘炎、足底筋膜炎は「餅一つあげれば捕まらない」といがみ合う人生の虎を相手にして得た負けん気の痕跡だ。書いているうちに、夢と現実、仕事と日常をつなぐ揺り橋の上を毎日往復しているんだな。生きることが何なのか分かるような分からないような、ただこれも勉強だと気づいて、「窮乏だが大胆に」渡るしか…。あの海が、母が、本、詩一行が中年の脊椎を支えてくれる。いまだに成長しているところだ。