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ギタリスト・パク・ギュヒ「コロナで半年間延期となったが…祭りのようなコンサートに」

ギタリスト・パク・ギュヒ「コロナで半年間延期となったが…祭りのようなコンサートに」

Posted September. 29, 2020 08:15,   

Updated September. 29, 2020 08:15

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「祭りのようなコンサートを飾りたいと思います」

ギタリスト・パク・ギュヒ(写真)の帰国は険しかった。今年3月末、彼女が住んでいるスペインから韓国に来る航空便が途絶えた。メキシコに行ったところ、そこでも仁川(インチョン)行きの飛行機が消えた。メイン楽器がある東京行きの飛行機に乗り、日本への入国禁止措置のために楽器だけ渡されてソウルに来た。その翌日、携帯メールが届いた。4月に予定されていたコンサートをやむを得ずキャンセルするという。

先月も一度キャンセルとなって、そのまま全て半年延期となった「パク・ギュヒ・デビュー10周年記念コンサート」がついに開かれる。来月17日午後5時、ソウルロッテコンサートホール。

「覚えている最も遠い過去に、私はギターを弾いていました」

3歳の時、母について行ったギター教室でギターを弾いてみたいと言ったのが始まりだった。22歳だった2007年から9回も国際コンクールで優勝した。2008年はベルギーのプランタンコンクールでアジア人、そして女性として初めて1位となった。2010年にコンサート舞台に公式デビューし、2年後のスペインのアルハンブラコンクールでは演奏を僅かな瞬間中断するというミスをしたが、彼女の芸術性を高く評価した審査員たちが優勝を抱かせた。

今回のコンサートは2部で飾った。1部は、10年間、聴衆の反応が高かった曲をソロで演奏する。スペインの国民ミュージシャン・アルベニスの曲で始めマーラー交響曲第5番第4楽章「アダージェット」の編曲版などを経て、叩くように強烈なアルゼンチンの作曲家・ヒナステラのソナタで終える。「ヒナステラは爪に無理がかかるほど強い曲なので、爪の手入れなどを考えて、1部の最後の曲として入れました」

2部では、フルーティスト・チョ・ソンヨンと仲間のギタリストが共演する。ピアソラの「タンゴの歴史」、ビゼーの「カルメン組曲」を演奏する。「愛し尊敬するアーティストたちから10周年を祝ってもらうコンセプト」だと彼女は説明した。

日本の女性ギタリスト・村治佳織に憧れて育ったが、今ではギターのファン層が厚い日本にファンが多い。8枚を発売したアルバムのほとんどが、日本レコード専門誌「レコード芸術」の特選アルバムに選ばれた。通常の男性演奏者より指が一節半分も小さな手でやり遂げたことだ。

10月には新しいアルバムをリリースする。スペイン人の魂を作品に刻んだアルベニスとグラナドスなどの作品を盛り込んだ。「私の名前を知らせることよりは、クラシックギターの魅力を知らせることに気持ちが早まる」と笑った。この上なく繊細でありながら、ピアノのようにあらゆる和音をすべて表現する楽器だからだ。

多くのコンクールを征服して、国際舞台で頭角を表す演奏者になったが、彼女はまだ「在学中」だ。スペイン・アリカンテ音楽院の修士課程に在籍しており、新型コロナウイルス感染症で学士日程も中止となった。2022年に卒業後、ドイツで博士課程に入る予定だ。

「演奏後は何か空っぽになった感じがします。私は学びから充電されます。生涯やっても勉強できるものが残りますね」

5万~10万ウォン。お問い合わせは070-7579-3660まで。


ユ・ユンジョン文化専門記者 gustav@donga.com