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苦言のブーメラン? 米最高の感染症専門家が解任の危機

苦言のブーメラン? 米最高の感染症専門家が解任の危機

Posted July. 14, 2020 08:34,   

Updated July. 14, 2020 08:34

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新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の勃発後、ずっとドナルド・トランプ米大統領の新型コロナへの対応を批判してきた「ミスター苦言」のアンソニー・ファウチ米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長(80・写真)が解任の危機に置かれている。トランプ政権が新型コロナへのずさんな対応責任論を避けるために、ファウチ所長を犠牲にしようとしているという指摘が提起される。

12日(現地時間)、米紙ワシントンポスト(WP)等は、ファウチ所長は米国の新型コロナへの対応を取り仕切るホワイトハウス・タスクフォース(TF)の中核人物であるにもかかわらず、先月2日以降一ヶ月以上もトランプ大統領に会えなかったと報じた。とある高官は、「少なくとも2カ月間、ファウチ所長は大統領に直接報告しなかった」と伝えた。

保健福祉部のブレット・ジロワー次官補は同日、NBC放送に対して、「ファウチはいろいろミスをした。彼は今年1月に新型コロナの危険性を過小評価し、3月にはマスクの着用にも反対した」と主張した。トランプ大統領も最近、フォックスニュース、グレイテレビなどに登場して、「良い人だが、ミスを多くした。私はファウチとは意見が違う」と語った。トランプ大統領は4月も、「ファウチを首にしなければならない」という他のツイッター・ユーザーの書き込みをリツイートした。

1940年にニューヨークで生まれ、コーネル大学医学部を卒業したファウチ所長は、1968年、米国立衛生研究所(NIH)入りして公務員となった。ロナルド・レーガン大統領時の1984年に感染症研究所長を務め、36年間6人の大統領を経た。医療専門家でないトランプ大統領が新型コロナに関する様々な危険発言を頻繁に口にすると、公にこれに反論して大きな人気を博している。彼の名前を刻んだ服、カップなどが登場し、俳優・ブラッド・ピットもコメディ番組で彼を真似した。


李雪 snow@donga.com