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韓国政府が金剛山と開城工団の代金を「コメで2倍支払う」と提案、北朝鮮は「コメより現金」と拒否

韓国政府が金剛山と開城工団の代金を「コメで2倍支払う」と提案、北朝鮮は「コメより現金」と拒否

Posted May. 27, 2019 08:50,   

Updated May. 27, 2019 08:50

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政府が今年1月、金剛山(クムガンサン)観光および開城(ケソン)工業団地の再開を前提に、代金の支給をドルの代わりにコメを2倍にして支給すると北朝鮮に直接・間接的に提案したが、拒否されたという。北朝鮮が食糧不足よりも制裁によるド統治資金の減少を深刻に考えていることがうかがえる。

複数の政府筋によると、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が新年のあいさつで、「条件なく金剛山観光および開城工団を再開する用意がある」と明らかにし、韓国政府はこれと関連した代金として、コメや豆腐、食用油など生活必需品を提供する案を1月に開城南北共同連絡事務所、中国・瀋陽などで数回提案したという。人道的次元の生活必需品は、核、ミサイル開発の用途に転用されにくいため、大量の現金(バルクキャッシュ)の北朝鮮への移転を禁止した国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議を迂回するために提案したのだった。しかし、北朝鮮がこれを断り、韓国政府は「コメで(代金の)2倍支給する」と提案したが、北朝鮮は「コメよりも現金(ドル)が必要だ」という立場を固守したという。

北朝鮮事情に詳しいある消息筋は、「現在、北朝鮮では民間の食糧不足より国家資金難が正恩氏に頭の痛い問題」とし、「制裁が長期化し、国家資金の70%程度が消失したという話もある」と伝えた。

政府が「現物支給」を提案したのは、昨年4月の板門店(パンムンジョム)宣言後に行われた南北交流事業で、北朝鮮が「現物支給」方式に肯定的な反応を見せたことによる。

昨年、政府は北朝鮮から海砂や水産物などを持ち込む代わりに、コメと生活必需品を支給するよう物々交流を打診し、肯定的な回答を受けたが、非核化対話が膠着状態に陥り、実現しなかったという。


李知訓 easyhoon@donga.com