
1913年に設立された米連邦準備制度理事会(FRB)の初の黒人女性理事が誕生した。白人男性一色のFRBで、これまで黒人男性の理事ですら3人だけだった。昨年1月、バイデン米政権がスタートして以降、ハリス副大統領、連邦最高裁判事の就任を控えたケタンジ・ブラウン・ジャクソン氏、カリーヌ・ジャン・ピエール大統領報道官など最高位ポストに次々に黒人女性が就き、米社会のガラスの天井が破れつつあると評価されている。
米上院は10日(現地時間)、ミシガン州立大学のリサ・クック教授(経済学、写真)に対する承認案を51対50で可決した。上院100議席を半分ずつ分け合った与党民主党と野党共和党はそれぞれ賛成50票と反対50票を投じた。上院議長のハリス副大統領がキャスティングボートを行使してかろうじて可決された。共和党は、クック氏がマクロ経済と通貨政策で経験不足だと主張している。
過去、人種差別がひどかった南部のジョージア州で生まれたクック氏は、学生時代に白人学校に通い、自身も人種差別を経験した。カリフォルニア大学バークレー校で博士学位を取得し、人種の不平等が経済発展に及ぼす影響などを研究した。オバマ元政権で大統領経済諮問委員として活動した。
FRBの最高意志決定機構である理事会は、議長1人、副議長2人、理事4人の計7人。彼らは、米国の基準金利を決める連邦公開市場委員会(FOMC)に参加する。
李恩澤 nabi@donga.com