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大統領府防疫企画官の新設、医療界と政界で懸念の声

大統領府防疫企画官の新設、医療界と政界で懸念の声

Posted April. 19, 2021 08:23,   

Updated April. 19, 2021 08:23

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大統領防疫企画官の新設をめぐって医療界と政界で論議が起こっている。不必要で屋上屋を架すことになるという懸念とともに、国立がんセンターの奇牡丹(キ・モラン)教授の任命も不適切という批判が起きている。

 

野党「国民の力」の尹喜淑(ユン・ヒスク)議員は18日、自身のフェイスブックで、「ワクチン確保戦が真っ最中の時に(奇氏が)一般国民を惑わせ欺いた」と指摘した。尹氏は、防疫企画官新設の必要性を認めながらも、「(奇氏は)ワクチン確保は重要でないと何度も発言し、専門家から『自身の分野の学問まで裏切って政権を代弁している』という批判を受けた」とし、このように主張した。

 

これに先立ち、同党のファン・ギュファン常勤副報道担当は前日、「(奇氏が)TBSラジオ『金於俊(キム・オジュン)のニュース工場』に出演し、『新型コロナウイルスの感染拡大は光復節集会のため』と発言するなど、専門家として資質を疑わせる陣営論理を見せた」とし、任命撤回を求めた。野党は、奇氏の夫で、与党「共に民主党」の慶尚南道(キョンサンナムド)党梁山(ヤンサン)市甲地域委員長のイ・ジェヨン氏に対する「見返り人事」疑惑まで提起している。

 

医療界からも同様の声が出ている。崔大集(チェ・デジプ)大韓医師協会長は、「新型コロナウイルス事態の初期に中国からの渡航者の入国を禁止せず、ワクチン確保を急がないなど、政府の失策に対して奇氏が正当化する発言を多くし、医療界では問題が大きいと見ている」と明らかにした。そして、「防疫とワクチンのいずれもが危機の状況で、このような人事は政府の事態解決の意志を疑わせる」と主張した。

しかし、大統領に防疫に関する専門的助言をする人が必要だという意見も出ている。「遅れたものの、ワクチン供給難の突破口を見出すために、内・外部の信頼を築く過程が必要だという見方もある。防疫当局のある関係者は、「今回の人事が疾病管理庁に対する不信任と警告の意味と見る向きもある」とし、「大統領府が責任を持って各界の意見を透明にまとめるという姿勢で信頼構築に臨まなければならない」と強調した。


金成圭 sunggyu@donga.com