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国も家計も史上最大の負債、借金だらけの韓国経済

国も家計も史上最大の負債、借金だらけの韓国経済

Posted April. 07, 2021 07:24,   

Updated April. 07, 2021 07:24

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昨年の国家負債は、前年より241兆ウォン増の1985兆ウォンと集計された。負債規模や増加幅共に過去最大だった。政府は昨日、こうした内容を盛り込んだ「2020会計年度の国家決算報告書」を議決した。家計負債も、国内総生産(GDP)比98.6%水準まで高騰し、史上最高を記録した。国と家計共に莫大な借金を抱えている。税収と労働所得が減り、借金はさらに増えざるを得ない状況となっている。支出を減らさなければ、借金をして借金を返す悪循環に陥りかねないと考えなければならない。

政府債務に、軍人・公務員に支払う年金を合わせた国家債務は、GDP(昨年1924兆ウォン)を史上初めて上回った。昨年は4回の補正予算編成などにより、計111兆6000億ウォンの借金が増え、年金に当てる負債の増加額は計100兆ウォンを突破した。政府が公務員の採用を増やしているため、年金負債は増え続ける見通しだ。

借金が雪だるまのように増えている中で、政府の支出はさらに膨らんでいる。政府は、財政拡大の基調を継続することを決め、来年度の予算で600兆ウォン台を予告している。現政府発足当時の400兆ウォンから半分以上増加した規模だ。一方、税収はコロナ事態などの影響で激減している。

家計負債も早いテンポで増加している。租税財政研究院によると、韓国のGDP比家計負債の比率は、2008年の金融危機当時、主要先進国と同様の70%台だった。その後、昨年まで韓国だけが27.6%ポイント高騰し、先進国はむしろ減少した。韓国の家計負債の質も悪かった。1年以内に返済しなければならない短期負債の割合が、主要先進国に比べて約7倍も高かった。

家計の借金は増えるのに、稼ぎはかんばしくない。昨年第4四半期の労働所得と事業所得はいずれも減少した。コロナ事態で雇用が減り、自営業が厳しくなったためだ。家計負債が増え所得が減れば、消費は低迷せざるを得ない。これは税収減少につながり、国全体が負債の悪循環に陥りかねない。

コロナ危機のため、財政支出を増やすのは避けられないとしても、支出が多すぎたり、負債増加の速度が速すぎたりしてはならない。それなのに、与党は財政が「金のなる木」でもあるように、ばら撒きに余念がない。災害支援金は審査段階を一つずつ経るごとに雪だるまのように増え、国策事業の浪費を防ぐために導入された予備妥当性調査をスキップする事業も少なくない。国であれ家計であれ、所得が減少すれば、不要不急の支出を最大限減らさなければならない。ただでさえ、就職難で苦しんでいる若者世代に、借金まで転嫁するわけにはいかない。