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DNAの変化を追跡し疾病・老化の発生時点を測定、延世大教授チームが世界初開発

DNAの変化を追跡し疾病・老化の発生時点を測定、延世大教授チームが世界初開発

Posted February. 05, 2021 08:15,   

Updated February. 05, 2021 08:15

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三星(サムスン)未来技術育成事業が支援した延世(ヨンセ)大学医学部の金炯凡(キム・ヒョンボム)教授(写真)の研究チームが、DNA塩基序列を変化させて生命現象が起きた時間を測定するシステムを世界で初めて開発した。ウイルスに感染した時点や老化の起きた時点などが計算できるようになったのだ。

このような研究結果を盛り込んだ金教授の研究チームの論文は、疾病、老化などの生物学的現象が発生する時点を正確に把握するにおいて突破口を開いたということが認められ、3日(米現地時間)、世界的な生命科学専門学術誌「セル(Cell)」に掲載された。今回の研究は、2017年6月に三星未来育成事業課題に選ばれ、支援を受けた。

金教授の研究チームの今回の研究は、延世大学医学部のチョン・インギョン、チョ・ソンレ教授、延世大学応用統計学科のパク・テヨン教授、ソウル大学電気情報工学部のユン・ソンロ教授の研究チームと共同で行った。三星未来技術育成事業が支援した研究課題が著名な国際学術誌「セル」に掲載されたのは初めて。これまで最上位の国際学術誌に紹介された論文は、ネイチャーが5件、サイエンスが6件だった。

生命体が病気になればDNA塩基序列が変わる。塩基序列がいつから変わったのかを突き止めれば、いつから疾病が発生したのかも追跡でき、疾病の進行度合いによる治療法を適用できる。人体がウイルスにいつ感染したのか正確な時間を確認すれば、疾病の進行経過に合わせて適切な治療薬を使うことができる。

金教授は、「化石などの年齢を測定する放射性同位元素測定法と同じ原理を利用して、生命体内で起きる様々な現象の時間経過を正確に把握できる」とし、「今後の疾病発生過程の追跡や老化など、大半の生物学研究に活用できる」と説明した。


金玹秀 kimhs@donga.com