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北朝鮮、平壌近郊施設で核弾頭製造か

Posted July. 10, 2020 09:53,   

Updated July. 10, 2020 09:53

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北朝鮮が平壌(ピョンヤン)近郊の元魯里(ウォンロリ)で核弾頭の製造を続けている可能性があるとの分析結果が公表された。核弾頭の製造が目的と推定される施設が明らかになったのは初めて。トランプ米大統領が米朝首脳会談の意向を示すやいなや、北朝鮮が最近まで核活動を継続していた情況が公開されたことで、11月の米大統領選前の米朝首脳会談の推進にどのような影響を及ぼすか注目される。

 

北朝鮮の核関連施設を数年間追跡してきたミドルベリー国際大学院は8日(現地時間)、衛星ベンチャー・プラネットラボが撮影した写真を分析した結果、平壌市内から約10キロ離れた元魯里で、核弾頭製造施設が稼動している可能性があると明らかにした。敷地を囲むセキュリティ区画、科学者専用宿舎、指導者の施設訪問、地下施設など核施設の特徴を備えているという。乗用車、トラック、貨物コンテナなど車両の頻繁な出入りも確認されたと同大学院は伝えた。同大学院のジェフリー・ルイス教授は、「2015年に初めて元魯里施設を確認した時は、具体的にどのような核関連活動が行われているのか特定できず、公表を控えてきた。しかし、全米科学者連盟(FAS)のアンキット・パンダ上級研究員が出版する本で紹介したので、公益のために公表することにした」と明らかにした。核不拡散分野の専門家であるパンダ氏が8月7日に出版する、北朝鮮の核とミサイル計画を扱った著書『金正恩と爆弾』に、「米情報当局は元魯里の近くに核弾頭製造施設があるとみている」という内容が含まれていると、CNNは報じた。

軍専門家らは、元魯里施設の公表で平壌近郊に「核物質の生産―核弾頭の製造―大陸間弾道ミサイル(ICBM)の組み立て」が可能な「核ベルト」が事実上、構築されたと分析している。元魯里施設は、5月に公表された平壌近郊の新里(シンリ)のICBM組み立て施設から14キロ離れている。

特に、北朝鮮が核武力の完成に向けてICBMに装着する核弾頭の小型化と大気圏再突入技術の確保に力を入れるため元魯里施設の役割も大きくならざるをえないとみられる。

これに対して軍当局は、「元魯里の施設は核兵器開発および生産と直接的な関係のない支援施設と判断している」としながらも、「敷地内の車両の動きが捉えられており、韓米が注目している」と伝えた。しかし、別の外交筋は、「元魯里と核の関連性はかなり以前から提起されてきたが、今回の衛星写真で具体化された」と話した。


申圭鎭 newjin@donga.com