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「最後の五輪」を準備する女子最年長代表、水泳のパク・ナリ

「最後の五輪」を準備する女子最年長代表、水泳のパク・ナリ

Posted April. 21, 2020 08:38,   

Updated April. 21, 2020 08:38

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「一日でも練習を怠けると、年も年なのでコンディションが目に見えて落ちるんです(笑)」

新型コロナウィルスの感染拡大でトレーニング施設の大半が閉鎖され、「アスリート」が務まり難い時期だ。水泳のパク・ナリ(32=全北体育会)も同様だ。毎日午前に2時間ほどウェイトトレーニングをして午後はソウルはじめ首都圏で運営しているプールに行ってまた2時間ほどを水の中で練習をする。週末は登山もする。しかし、若い選手に負けないため、普段6時間以上を練習していたのに比べると足りないという。

パク・ナリの「練習中毒」には、それなりの理由がある。高校1年生だった2004年に、アテネ五輪の200メートル個人メドレーに出場し、「第二のチェ・ユンヒ」と呼ばれたパク・ナリだが、その後すぐ忘れられた。負傷などが原因だった。2011年以降は、代表メンバーのリストに見当たらなくなった。

丹念に体を作りながら、時を待ったパク・ナリは、30歳になった2018年にチャンスをつかんだ。同年の全国体育大会で2011年以降7年ぶりに個人種目(200メートル自由形)で1位になったのだ。勢いに乗り、翌年の代表選考戦で太極(テグク)マークをつけて8年ぶりに代表(女子800メートルリレー)で光州(クァンジュ)世界水泳選手権にも出場した。パク・ナリ、チェ・ジョン民(22=全北体育会)、チョン・ヒョンヨン(15=巨済コヒョン中学校)、チョ・ヒョンジュ(20=蔚山市庁)がチームを組んだ女子800メートルリレーで、韓国代表チームは本大会で12位となり、東京五輪出場権を獲得した。国際大会の経験が豊富なパク・ナリがリレー経験のない後輩たちにノウハウを伝授したのが功を奏した。16年ぶりの五輪出場に一歩前進した最年長者に、後輩たちは「今のメンバー、このまま!」を誓った。

「昨年12月にチョンミンがヒョンヨンと一緒に済州道(チェジュド)で練習をしました。世界選手権の時より技量が伸びていましたね。(もう一度チームになるためには)あとは自分が頑張るだけです。ははは」

世界選手権で韓国の最年長代表だったパク・ナリは、今も登録選手では最年長だ。スポーツ行政の専門家を目指して学業を並行(ソウル大学体育教育課4年)しているパク・ナリは、最近若手たちにロールモデルとして言及されている。

東京五輪の目標は、4人に機会が与えられるリレー泳者の他に主力種目である自由形200メートル個人戦出場だ。夢を叶うためには代表選考戦で1位にならなければならない。来年は韓国の数え年で34歳になる。容易ではないが、体の管理の重要性を知っているため、練習を怠ってはならないと気を引き締めている。世界選手権以降、しばらくはコンディションが低下し五輪の1年延期は個人的には良かったと思っている。

「子供の時は国家代表のタイトルは簡単についてくるものだと勘違いしてました。年を重ねながら血のにじむ努力がなければ難しいことに気づいた。準備する時間がもっと与えられたので、気を引き締めて体を作って悔いの残らない最後の五輪にしたいです」

朝から雨が降り始めた19日、パク・ナリはソウル蘆原区(ノウォング)にある仏岩(プラム)山頂上で撮った自撮り写真を送ってきた。最後の五輪に向けた準備は、今日も現在進行形だ。


金培中 wanted@donga.com