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いかなる感染症にも私たちは勝った

Posted March. 14, 2020 08:07,   

Updated March. 14, 2020 08:07

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で全世界が類例のない状況に直面した。しかし、世界史を変える流行性の感染症は過去にもあった。ペスト、コレラ、天然痘、梅毒などは最初の発病後、交通手段を通じて広い地域に拡散し、ワクチンと治療薬が出てくるまで人類を苦しめ、歴史を変えた。ならば、過去のパターンから今日の危機を克服するヒントを得ることができないだろうか。

 

『世界史を変えた13の病』は、アントニウスの疫病から小児麻痺に至るまで人類が苦しんできた感染症の歴史をユーモラスに解説した。14世紀、ペストで欧州の人口の3分の1が死亡した時、人々は「タマネギを切って家の中に置く」、「エメラルドを砕いて食べる」ことが効能があると信じた。「疫病の悪魔」を追い払う鷲の仮面をかぶった医者の治療法も、カエルや鳩を持ってきて毒を吸わせる程度だった。呆れた対処だが、未来の人類が現代の病を振り返った時、同じ評価を下す可能性があることを覚えておかなければならない。

一方、結核は有史以来、最も美化された感染症だ。19世紀に流行する間、作家や画家など芸術家がよくかかる病気と見なされた。細菌性疾患が美しく、高尚な上流層だけ攻略すると感じたような誤った観念は、この病を正しく理解して治療するのに何の役に立つことができなかった。

  

「病が変えた世界の歴史」は、感染症が世界史の偉大な人物や歴史にどのような変曲点を与えたかということに重点を置いた。16世紀、新大陸に流入した天然痘は免疫力がなかった原住民の人口の3割を死に至らしめ、それによりヨーロッパ人はその地を容易に征服した。水因性感染症のコレラは19世紀以降、都市公衆衛生環境の改善を生んだ。

MERSやSARSなどで見るように、20世紀以降、病原体の変移が頻繁になり、航空による高速大量移動が始まり、感染症の脅威がさらに大きくなった。誰も新型コロナウイルスが今後、どのように展開するのか予断できないが、明らかなことはいかなる感染症でも人類は耐えてきたし、最後には勝ったということだ。


パク・ソンヒ記者 teller@donga.com