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世界レベルの「ペイ戦争」、三星が一歩リード

世界レベルの「ペイ戦争」、三星が一歩リード

Posted September. 24, 2015 07:09,   

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三星(サムスン)電子無線事業部のイ・インジョン副社長は、「三星ペイがモバイル決済市場を揺るがす『ゲームチェンジャー』になるかもしれないと見込んではいたが、その反応は予想以上大きかった」とし、「迅速かつ強力に、消費者らのライフスタイルや購入行動に変化を与えている」と話した。

三星ペイは28日、初の海外市場である米国にも進出し、すでにサービスを開始しているアップルの「アップルペイ」、グーグルの「アンドロイドペイ」と真っ向から勝負を繰り広げることになる。間もなく、中国や英国、スペインなどにもサービスを拡大する計画だ。

「ペイ戦争」と呼ばれるほど激しくなった国内外モバイル決済市場の主導権争いで、三星ペイは一歩リードしているという評価を受けている。NH投資証券のハン・スルギ研究員は、「三星ペイは、別途の端末が必要な近距離無線通信(NFC)方式だけでなく、従来のカード端末でも決済できるマグネチックセキュリティ伝送(MTS)方式にも対応している」とし、「NFC方式だけのアップルペイ、アンドロイドペイには、決して真似できない利便性や汎用性を持っている」と分析した。国内市場でNFC端末の普及率は1%、北米地域は5%に過ぎないものとみられる。

三星ペイの大ブームを受け、関連部品メーカーやセキュリティ認証メーカーなどは、「1次的恩恵株」と言われ、証券市場で上昇を続けている。韓国取引所によると、韓国情報認証は先月21日、1株=1万500ウォンから今月22日は1万8650ウォンへと、1か月余りで77.62%も高騰した。同社は、三星ペイと提携した複数の金融会社に指紋認証サービスを提供して、決済のたびに手数料を受け取っている。

三星ペイ関連モジュールを生産しているアモテックも同様に同期間、株価が41.49%高騰し、三星ペイの決済システムが搭載される無線充電器を生産するハンソルテクニクスも、22.00%上昇した。決済代行業者(バン=VAN)の韓国情報通信は、三星ペイで小口決済が増えるだろうという期待を反映して、21.52%上昇した。有進(ユジン)投資証券・ミッドスモールキャップのパク・ジョンソン・チーム長は、「クレジットカードでは少額決済を嫌う消費者が多いが、三星ペイは、スマートフォンをかざすだけで済むので、小口決済が増えるだろう」と語り、「決済のたびに手数料が支払われる構造を持つ業者のへ恩恵が大きいだろう」と説明した。

しかし、三星ペイテーマ株への投資には注意しなければならない。三星ペイとは直接関係がないが、「モバイル決済市場が拡大すれば、成長が見込まれる」という理由で、セキュリティ認証会社やモバイルセキュリティソリューション会社の株価も、つられて高騰しているからだ。韓国情報認証と名前が似ている公認認証サービス会社の韓国電子認証は同期間、200.77%も高騰した。MTS端末を生産しているスマートロの親会社のイニテックも、関連テーマ株とみなされ、75.86%も高騰した。

韓国投資証券のイ・スンヒョク研究員は、「モバイル決済市場の成長を受け、業績増加が見込まれる間接的恩恵株は多いが、三星ペイの直接的恩恵株は、実はきわめて限られている」と語り、「差益を手にしようとする売りが殺到すれば、株価が急落することもありうる」と警告した。パク・ジョンソンチーム長は、「1次恩恵株と言われている銘柄も、売上全体の中で三星ペイ関連売上がどれぐらいかを突き詰めなければならない」とし、「事業構造や株価レベルなどを見てから、基本的に業績に支えられる銘柄に投資しなければならない」とアドバイスした。