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日本人ジャーナリストの慰安婦ドキュメンタリー、20年ぶりに日本で上映

日本人ジャーナリストの慰安婦ドキュメンタリー、20年ぶりに日本で上映

Posted June. 05, 2015 07:22,   

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「最近、議論になっているのは『慰安婦』という集団であり、ここには個人の顔は見えません。このドキュメンタリーは、元慰安婦一人ひとりの『顔』と『声』を伝えて残すことを目的に製作されました」

日本のジャーナリスト、土井敏邦さんは1994年12月から1997年1月までの約2年間、ソウルの韓国人元慰安婦7人を取材した。土井さんが初めて被害者に会ったのは、広島の被爆者と元慰安婦が会うイベントの事前調査のためだった。しかし、元慰安婦に会って、もっと知りたいと思うようになり、100時間の撮影につながった。

主人公の1人である慶尚南道晋州(キョンサンナムド・チンジュ)出身の姜徳景(カン・ドクキョン)さんは、挺身隊として日本に連れて行かれ、富山の工場で働いたが、のちに日本国内の慰安所に移された。光復(解放)後の帰国中に妊娠したことを知り、出産後、子どもを保育所に預けたが、4才の時に死亡した。土井さんは、カンさんが亡くなった1997年2月まで撮影した。

土井さんは、慰安婦に関する映画と本の出版を試みたが、うまくいかなかった。土井さんが取材したほかの元慰安婦6人も、2013年までに亡くなった。

土井さんは元慰安婦の取材を始めて20年ぶりに、ついに慰安婦の映画を上映する。もうこの世にいない元慰安婦の証言が込められた映画「“記憶”と生きる」は、7日に東京の日比谷コンベンションホールで上映される予定だ。上映時間は3時間35分。

土井さんは4日、朝日新聞とのインタビューで、「ここで残さないと、貴重なハルモニ(おばあさん)たちの証言がなかったことにされてしまう」と話した。そして、「“記憶”と生きる:元「慰安婦」姜徳景の生涯」という本も今年4月に出版した。

取材から20年ぶりに映画を公開した理由について、土井さんは、2013年に橋下徹・大阪市長が「慰安婦制度は必要だった」と発言したことがきっかけになったと明らかにした。



peacechaos@donga.com