Go to contents

「フェイスブックで元妻への殺害脅威の書き込み」の無罪を巡り議論

「フェイスブックで元妻への殺害脅威の書き込み」の無罪を巡り議論

Posted June. 03, 2015 07:23,   

한국어

米連邦最高裁判所は1日、離婚した元妻を狙って、自分のフェイスブックに「枕で窒息死させて渓谷に捨てる」という脅迫の書き込みを掲載した米国人の男に対し、下級審を破って無罪を言い渡した。米修正憲法1条が定めた「表現の自由」を、オンライン上でも広く保障したものであり、具体的な基準を巡り議論が起きている。米複数のメディアは、今回の最高裁判所の判決を、ソーシャルメディアの保護を巡る修正憲法1条の範囲について判断した初の事例と評価し、多くの関心を示した。

ペンシルベニア州に住むアンソニー・エロニスは、2010年に離婚した元妻と幼稚園児、さらに連邦捜査局(FBI)要員を殺害するという趣旨の書き込みをフェイスブックに掲載した容疑で逮捕され、1審と2審で有罪と共に、44ヵ月間の懲役刑を言い渡された。

多数の意見を代表したジョン・ロバーツ最高裁判長は判決文で、「一般人が合理的脅威を感じることができるぐらいの表現であるべきで、実際に犯罪意図があったのか、被告人の心理状態を考慮しなければならない」と判事した。検察は有罪を立証するのに必要な十分な証拠を示せなかったという。一方、エロニスの書き込みはグラミー賞受賞者のラッパー・エミネムの歌詞を写したものであり、一種の虚構で、腹いせに過ぎないという被告や弁護人の主張を認めたのだ。

表現の自由を支持する複数の市民団体は、今回の判決を歓迎している。しかし、少数意見を出したクラランス・トーマス最高裁判官やサミュエル・アリート最高裁判官は、「毎日のようにフェイスブックに書き込みを掲載するユーザーらを、不確実性な状態に投げ出した」とし、エロニスが実際、犯罪を起こす主観的意図があったのかどうかは重要ではないという下級審の判決を支持した。



kyle@donga.com