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中国内蒙古に53年ぶり最悪の日照り、韓半島も超緊張

中国内蒙古に53年ぶり最悪の日照り、韓半島も超緊張

Posted April. 05, 2014 03:09,   

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中国駐在員として派遣された夫について今年2月、北京に来た主婦のKさん(50)は、北京首都国際空港に到着した直後、目と鼻を疑った。空気がよくないという話は聞いたが、わずか数メートルの先も見えないほど、空港が濃いスモッグに包まれている上、煙たい匂いが鼻をついた。息をするのが苦しくなり、いきなり激しい嘔吐が始まった。マスクをつけて働く空港の職員も見慣れていない風景だった。

家を借りる前に、臨時に泊まった朝陽区望京のあるホテルに到着したKさんは、僑民から「18年間北京に住んでいるが、今年ほど激しい汚染は初めてだ」という話を聞いた。気管支が鋭敏で韓国でも春季、花粉が少しでも飛んだら苦しがっていたKさんは、最近道を歩きながら吐くほど健康状態が悪化した。

3月16日、北京の中央暖房の供給が中断されて暖房用燃料の使用が減って、大気状態が改善することを期待したが、4月になってもさほど変わらなかった。Kさんは独りでも韓国へ帰りたい気がしてやまない。

11年末、3年間の北京勤務を終えて日本へ帰国してから、約2年ぶりにまた中国へ戻った日本人のAさんは、昨年末、身体検査で「肺が真っ黒」と言われてびっくり仰天した。業務上、室外活動が多いのに、マスクを着用していなかったためだ。

2月20日から26日まで中国の代表的なインターネットショッピングモールの淘宝と天猫では21万7000人がマスクを購入した。これは前週に比べて110%増加した数値だ。同期間、最高価格が3000人民元(約56万ウォン)の各種空気浄化機も約4万6000台が売られ、売り上げが前週に比べて79.6%増えた。北京ではマスクの着用、室外活動の縮小、空気浄化機の稼動が日常で欠かせないことになりつつある。

●黄砂と微細粉塵の挟み撃ち

春を迎えて気温が上がると、土地が乾燥になり、北京には招かれざる客の黄砂の季節がやってくる。先月17日にはモンゴルを発源地とする初の黄砂がやってきて、平均PM10の濃度が418マイクログラム(μg)まで上がった。西北部の定陵子地下鉄駅付近は895μgまで急騰した。

その後黄砂はしばらく小康状態だが、4月に入って黄砂の発生が頻繁になると、北京市気象局は見ている。専門家は気温が上がると、空気の流動速度が速くなり、微細粉塵の拡散が本格化する上、春季の黄砂まで重なって、一定期間黄砂と微細粉塵が北京を挟み撃ちする可能性が高いと見ている。

中国の気象当局は、黄砂の発源地のひとつの内蒙古を注視している。53年ぶりに最悪の日照りが発生したためだ。内蒙古自治区の気象局は先月31日、「3月、内蒙古のほとんどの地域の雨量が1ミリメートル(mm)にも及ばない激しい日照りが続いており、これは1961年から始まった気象観測以来、3月の雨量としては最も少ない数値だ」と話した。内蒙古地域の3月の平均雨量は0.5mmで例年より4.6mmが少ない。反面、平均気温は例年より2.2度高い氷点下1.1度だった。黄砂発生の最適の条件がそろったわけだ。

●自動車購入規制も歯立たず

北京には今年に入って2月20日と3月24日、3段階の微細粉塵汚染警報の中で最も低い段階の黄色警報が発せられた。黄色警報は24時間以内に可視距離が3000メートル以内に減る可能性がある汚染発生時に発令されるが、子どもや老人などは外出を減らすように勧告する。

呉曉駙・環境保護部副部長は先月8日、12次全国人民代表大会の記者会見で北京の大気汚染の根本的な原因として暖房燃料、自動車の排気ガス、工場煤煙、建築工事場や道路の埃などをあげた。また、増えた汚染物質が冬季の冷たい空気の勢力が弱まり簡単に累積される気象条件、汚染物質が簡単に分散されないようにする地形的な条件も「直接原因」だと指摘した。これに北京に隣接した河北省などから汚染物質が飛んできて加わるのも「追加的な要因だ」と発表した。

北京は08年8月五輪の時から導入した車両5部制を未だに施行している。10年12月からは抽選を通じて1ヵ月に2万個のナンバープレート(個人用、業務用、公共用などを含め)だけを発行するなど、車両購買も制限している。1年に新たに購入する自動車が24万台を越えないように調節し、空気汚染源を減らすという措置だ。

今年からは偶数の月にのみ抽選で2万5000個のナンバープレートを発行するなど、1年の供給量を15万台に減らした。そのため、北京で自動車のナンバープレートをもらう可能性は宝くじに当たるのと同然という言葉まで出ている。個人用車両の場合、今年2月、抽選で割り当てられたナンバープレートは2万195個だったが、申込者は181万8640万人にのぼった。北京市は先月末、約530万台だった乗用車を17年600万台の水準に維持するという目標を立てている。しかし、工場の煤煙や工事場の埃など、別の要因を防げずに自動車だけを取り締まっては汚染を減らせないという指摘が早くから殺到している。