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中間選挙敗北のオバマ大統領、アジア歴訪でアジア重視姿勢鮮明に

中間選挙敗北のオバマ大統領、アジア歴訪でアジア重視姿勢鮮明に

Posted November. 06, 2010 05:41,   

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オバマ大統領のアジア歴訪日程への同行取材は3日(現地時間)から始まった。記者はオバマ大統領が中間選挙で敗北した翌日の3日午後、ホワイトハウス・エリップス南側の門の前に止まっている2台の大型トラックに荷物を積んだ。CNNやNBCなど、米テレビ局の機材もすでに積み込まれていた。

記者向けチャーター機である「プレスチャーター」に乗り込む随行記者らは、出発前日に荷物を送らなければならなかった。5分刻みに詰まっているオバマ大統領のスケジュールも同日夜、取材記者らに対し、電子メールで送られた。極秘のセキュリティ事項だったからだ。

4日午後4時、記者はメリーランド州・アンドリュー空軍基地に到着した。それから2時間後の午後6時、チャーター機は記者らを乗せ、アンドリュー空軍基地を先に出発した。オバマ大統領が乗っているエアーフォースワンは5日午前10時、大西洋を渡り、インドに向かう。

ミシェル夫人も同行した。途中で立ち寄るドイツのラムシュタイン空港まで、7時間10分間を飛んで、途中でエアーフォースワンに給油することになる。エアーフォースワンへの給油を終えた後、そこから8時間10分間をさらに飛行し、土曜日の6日午前3時20分(インドの現地時間)、ムンバイに到着する。

オバマ大統領は、インド(5〜8日)やインドネシア(9日)、韓国(10〜12日)、日本(13、14日)を順を追って訪問し、アジア重視外交に拍車をかける。オバマ大統領の今回の歴訪は、あいにくも現在アジア7ヵ国を回っているクリントン国務長官の歴訪日程とも部分的に重なっている。米大統領と外交トップが同時に、アジア圏にいることだけでも、アジア外交にどれだけ力を入れているのかを垣間見ることができる。

ホワイトハウスのベン・ローズ大統領副補佐官(戦略広報担当)は、オバマ大統領の今回の歴訪を、「アジア戦略」の一環だと説明した。民主主義や市場経済の模範的事例を示しているこれらのアジア諸国との関係強化を通じ、米国がアジアに近づく新たなきっかけを作るという意味だ。「アジアへの再度関与(Reengaement)」と表現されるオバマ政府の対アジア政策は、西側一辺倒政策を駆使してきたブッシュ前政府とははっきり異なっている。

今回の歴訪のもう一つの特徴は、伝統的同盟である韓国と日本、新たに浮上しているインドとインドネシアを一つにまとめていることだ。まず、オバマ大統領は最初の訪問国であるインドで、今年1月の就任後、初めて国賓訪問したマンモハン・シン・インド首相と会談する。さらに、自分が子供時代を過ごした国であるインドネシアを訪問する。

インドは冷戦時代、ロシアとしっかりした関係を保ち、インドネシアは世界最大のムスリム国であり、米国とは一定の距離を置いていたが、最近、米国とこれらの2国との関係は急速に強化されている。

また米国は、韓国とは60年前の韓国戦争で一緒に血を流した血盟関係であり、日本とは50年前の新安保条約を締結した冷戦時代の主要戦略的パートナー関係を今まで維持している。

特に韓国での主要20ヵ国・地域(G20)首脳会議や日本の横浜で開かれるAPEC首脳会議に出席するなど、二国間や多国間外交を展開する計画だ。韓国では、李明博(イ・ミョンバク)大統領との二国間会談で、韓米同盟強化や韓米自由貿易協定(FTA)などが、主要議題になる見通しだ。

しかし今回の歴訪で、オバマ大統領の足取りはそれほど軽くはなさそうだ。中間選挙で、政権与党の民主党が72年ぶりに下院で最大の議席を明け渡し、惨敗したためだ。一部では、オバマ大統領の人気の高いアジア地域での首脳外交を通じ、衝撃的な選挙結果に疲れきっている心身を癒し、リフレッシュする時間を持つことができるという前向きな見方もある。



yhchoi65@donga.com