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南アW杯の「最悪—最高の反転ベスト3」

南アW杯の「最悪—最高の反転ベスト3」

Posted July. 07, 2010 06:31,   

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「ワールドカップ(W杯)は脚本のないドラマだ」

ブラジルのサッカー皇帝・ペレがよく口にする言葉だ。W杯南アフリカ大会でも大会前の予想を破る劇的な反転ドラマが演出され、ファンを笑わせ泣かせた。南アW杯「最高の反転、最悪の反転」ベスト3を選んでみた。

●最高の反転

③グループリーグ通過も厳しい?

「死の組」のA組に入っていたウルグアイに対する大会直前の評価だった。南米予選で5位とぎりぎりでプレーオフまで上がったウルグアイの本大会での競争力については自国のマスコミでさえ否定的だった。

ある新聞は、「ブラジル、アルゼンチンと違った大きな大会の経験が少ないウルグアイは世界のハードルを乗り越えるのが難しい」と評した。しかし、これをあざ笑うかのようにウルグアイは両チームをはるかに上回る好成績をあげた。予選で21ゴールを奪われ「穴」と指摘されていた守備ラインは本大会で鉄壁守備陣に生まれ変わった。

②まず監督を替えろ?

あの監督がいつの間にか国民の英雄になった。W杯グループリーグの組み合わせの抽選後、日本の岡田武史監督が「ベスト4入りが目標だ」と話したら、世界中が鼻で笑った。強化試合で1分4敗と振るわなかった時は退陣を求める動きまであった。

しかし、本大会が始まると、打って変わって強豪のカメルーン、デンマークを連破した。「退屈な守備サッカー」という非難は「洗練された実利サッカー」という賛辞に変わった。決勝トーナメント1回戦でパラグアイにPK戦の末に惜敗したが、日本は幸せな6月を送った。

①歴代最弱体のラインナップ?

大会前、専門家らは、「ドイツがいくらトーナメントの強者とはいえ、今度だけは厳しい」と予想した。一部の主軸選手は老衰した上、新鋭らは検証されていないというのがその理由だった。弱り目に祟り目で大会直前にはミヒャエル・バラックまで負傷を負った。

しかし、いざ蓋を開けてみたら、違っていた。機械のような組織力にスピード、個人技まで兼ね合わせた「新型戦車」のブレーキのない疾走にイングランド、アルゼンチンなどが相次いで跪いた。今ではヨアヒム・レープ・ドイツ監督のファッションスタイルまで話題になっている。

●最悪の反転

③今度だけは違う?

別段変わったことはなかった。「戦術を欠いたサッカー」は相変わらずだった。根強いGK問題は足を引っ張った。大会前まで超豪華メンバーが勢ぞろいのイングランドの勢いは空を突くようだった。欧州予選で放った34ゴールは、本大会進出国のうち最多。

しかし、今度も駄目だった。ぎりぎりで決勝トーナメントに進出したものの、ドイツに1−4の大敗を喫し、44年ぶりの優勝の代わりに決まりの悪い帰国の途についた。イングランドのファンは今、ストライカーのウェイン・ルーニーの嬉しいゴールのニュースの代わりに、守備手アシュリー・コールのスキャンダルのニュースを聞きながら、ため息をついている。

②私なら、喜んでお金を払って観る?

準々決勝を控えてオランダのサッカー英雄、ヨハン・クライフが「ブラジルの試合はお金を払って観る価値がない」と話した。すると、カルロス・ドゥンガ・ブラジル監督は、「勝つのが面白いサッカー」と言って、華やかな攻撃の代わりに堅守に基盤を置いた実利サッカーを継続する考えを示した。オランダとの準々決勝の前半までも彼の狙いどおりにうまくいくかのように見えた。

しかし、後半同点ゴールに逆転ゴールまで許すと、ブラジル選手らは攻撃の仕方まで忘れたように右往左往した末、結局負けてしまった。ブラジルサッカー協会は、「勝利」という免罪符を失ったドゥンガ監督に待っていたかのように解任を通報した。

①腐っても鯛?

2回連続優勝を狙っていなかったら、かえって恥ずかしくなかったかも知れない。ディフェンディングチャンピオンのイタリアは、少なくとも4強までは無難に見えた。組み合わせも良かった。

しかし、老衰した鉄壁守備は3試合を耐え切れなかった。パラグアイ、ニュージーランドと引き分けて不吉な兆しを見せてから、スロバキアに3ゴールも許して早期脱落した。前大会の準優勝チームのフランスはもっとひどい。グループリーグ1分け2敗と他のチームの勝ち点製造機の役割をした。大会の終始うるさかった選手とコーチスタッフとの不協和音はまだまだ消えていない。



niceshin@donga.com