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授業中に売店に行かせないことが人権侵害? 生徒人権条例めぐり教員団体が論戦

授業中に売店に行かせないことが人権侵害? 生徒人権条例めぐり教員団体が論戦

Posted July. 07, 2010 06:31,   

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生徒人権条例の制定を巡る賛否論争は、「保守対進歩」から、「教師対生徒」へと領域が拡大されつつある。全国教職員労働組合(全教組)傘下の7つの支部や「真の教育の保護者会」、青少年人権運動団体である「アスナロ」などは7日、「生徒人権条例制定運動のソウル本部の発足式」を開催する。これを受け、韓国教員団体総連合会(教総)は6日、「生徒人権条例の制定は、教育構成員間の対立を助長する」として、反対の意思を明示する内容の論評を発表した。

教総は論評で、「生徒人権条例は、学校という特性を無視したまま、普遍的な人権価値だけでアクセスしている」と主張し、「生徒個人が過度に人権を強調すれば、ほかの生徒の学習権や教師の教授権を侵害しかねない」と指摘した。教総が昨年12月、全国の小中高校の教員442人を対象に実施したアンケート調査によると、教師の76%が生徒人権条例の制定に反対していることが分かった。

教師らがこのように、生徒人権条例に反対する最大の理由は、学校での生活指導が難しくなりかねないという懸念のためだ。教総のアンケート調査で、教師の92%が、「生徒人権条例が制定されれば、生活指導が難しくなるだろう」と回答し、78%は、「生徒人権の増進により、新たな学校秩序が構築されるだろう」という進歩陣営の主張に、「共感できない」と答えた。

金ドンソク教総報道官は、「教師の93%が学校秩序はすでに崩壊していると考えているのに、人権を強調することになれば、教室の崩壊を防ぐことはできない」と主張し、「絶対生徒人権条例を作るべきなら、『教権強化条例』も一緒に作ってこそバランスを取ることができる」と語った。

現場の教師らは、生徒らの「人権」を巡る認識水準が高くない状態で、条例を制定することになれば、授業時間に混乱を招きかねないと指摘している。ソウルのある高校教師は、「授業時間に、ある生徒が、『おなかがすいていて、授業ができない。売店で何か食べてくる』と話したので、『授業時間だから、休憩時間に行って来い』と指導すると、『人権侵害だ』と主張した」と話した。

また別の高校教師は、「授業時間に生徒がほかの科目を勉強していたので、『片付けろ』と言ったら、『人権侵害だ』と受け入れようとしなかった」と伝えた。教総のアンケート調査によると、教師の68%は、「生徒らの人権を巡る認識が足りない」と回答し、67%は、「人権教育が足りない」と指摘した。

一方、青少年団体や全教組は、教育の主体である青少年の人権が実質的に保障されるべきだと主張している。全教組ソウル支部は、郭魯鍱(クァク・ノヒョン)ソウル市教育監の当選を祝う論評で、「基本権の保障や政治的自由の確保、教育の一つの主体として立つために戦ってきた青少年らが、力を得ることを願う」と論じた。

青少年団体「アスナロ」のメンバーは、インターネットコミュニティに、「教育はむしろ、政治的であるべきだ」と主張し、「青少年を未熟だとみなすことには同意できない。成熟とは何歳かということよりは、いかなる経験や悩みをしたかによってなされるものだ」と話した。



baron@donga.com