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[オピニオン]第二の中東ブーム

Posted July. 06, 2010 07:20,   

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1973年、第1次オイルショックの衝撃が世界を襲ってから1年あまり後の1975年初頭、鄭周永(チョン・ジュヨン)現代(ヒョンデ)グループ会長(当時)は、中東への進出を宣言した。「今、世界の資金は、石油供給源の中東に流れています。中東は、世界の経済不況の原因を提供しているだけでなく、不況打開の解決策も一緒に持っている地域です。我々が中東に向かわなければならない必然的な理由がそこにあります」。鄭会長は自叙伝「試練はあっても失敗はない」の中で、「現代が、国内最高企業に浮上したのも、中東への進出がきっかけとなった」と振り返った。

◆ソウル江南(カンナム)のテヘラン路は当時、中東ブームのシンボルだった。1977年6月、イランのテヘラン市長のソウル訪問を記念し、当時のサムルン路をテヘラン路に改めたのである。道路や港湾など建設進出で始まった中東ブームは、1980年代半ば以降、下火になった。国際原油価格の下落や中国、東南アジアのような新興市場の登場、湾岸戦争の勃発などで、中東は我々から遠ざかった。しかし、00年以降、原油高時代が再び訪れ、中東諸国は年間、数千億ドルのオイルマネーを手にし、韓国企業の中東進出は再開された。

◆英紙ファイナンシャル・タイムズは昨年、中東地域の全体建設契約額の4分の1である360億ドル(約44兆ウォン)相当を韓国企業が受注したと報じた。03年の受注額23億ドルの15倍を上回る規模だ。これまで、韓国を巡る危機を誇張し、批判的な報道が多かった同紙は、アラブ首長国連邦の原発受注を代表的な事例に掲げ、韓国の成功を好意的に報じた。韓国は1970年に次ぎ、第二の中東ブームを迎えていると伝えた。

◆第1次中東ブームの旗手だった現代建設の「オーナー選び」が本格化している。外換(ウェファン)銀行は、今月初頭、主幹事会社を選ぶなど、現代建設の売却作業を本格化する予定だ。現代グループの母体である現代建設の買収合戦は、現代グループや現代重工業、現代・起亜(ギア)自動車グループなど、「現代家」を挙げての争奪戦になるだろうという見方が出ている。折りしも第二の中東ブームが起きている。現代建設の価値も高まるのか、気になるところだ。今回は誰が買収するのであれ、現代建設が第二の中東ブームを加速させる役割を果たすかにも注目が集まる。

朴永均(パク・ヨンギュン)論説委員 parkyk@donga.com