Go to contents

[オピニオン]白頭山噴火

Posted June. 21, 2010 07:47,   

한국어

今年4月14日、アイスランド南部の火山が噴火した。火山灰は気流に乗って欧州の空を覆った。火山が噴火した5日間、313の空港が全面閉鎖、8万2000便の航空機が欠航となる大混乱が発生した。米外交専門誌のフォーリンポリシー・インターネット版は、アイスランドの火山の他にも、インドネシア・ジャワ島のムラピ、民主コンゴのニラゴンゴ、米イエローストーン、グアテマラのサンタマリア、ロシアのアバチンスキー火山を要注意火山に挙げた。

◆現在、休火山状態の白頭山(ペクドゥサン)が4〜5年後ごろに噴火するという展望も出ている。中国の火山学者の間で怪談のように取りざたされていた話が、16日、気象庁主催のセミナーで正式に提起された。「白頭山の火山危機と対応」をテーマにしたセミナーで、釜山(プサン)大学地球科学教育科のユン・ソンヒョ教授は、白頭山の地震活動が月240回に上るほど急増しており、周辺地形が隆起している上、火山ガスによって木々が乾いて死んでいると発表した。いずれも火山活動の前兆現象である。

◆アイスランドの火山は、火山爆発指数(VEI=Volcanic Explosivity Index)が4で、噴出物は0.11立方キロに過ぎなかったにもかかわらず、欧州の航空網をマヒさせ、経済に多大な打撃を与えた。学者らによると、10世紀の半ばに白頭山が大規模噴火した時、噴出量は100立方キロ、VEIは7.4と推定される。紀元後の火山噴火では最大規模だという。白頭山噴出物の1000分の1に過ぎないアイスランド火山の被害程度から考えると、白頭山が噴火した時の被害は想像することすら難しい。

◆火山噴火は人類の文化と歴史の流れを変えてしまう。ポンペイを滅亡させたヴェスヴィオ火山、日本の新石器文明である繩文文明を荒廃させたキカイカルデラ噴火、1783〜1784年噴火してフランス大革命の原因になった飢饉を起こしたアイスランド・ラキ火山が、そのケースだ。白頭山の噴火が渤海(パルヘ)滅亡の原因を提供したという学説もある。国民の不安が高まると、気象庁が国家レベルでの対策作りに乗り出した。しかし、白頭山は韓国の管轄でないため、予測活動に限界があって心配だ。ただ、人間の力ではどうしようもない自然災害への不安が高くなって、平常心を失うようなことがあってはならない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com