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[オピニオン]車ドゥリ・ロボット、そしてチャバタ

[オピニオン]車ドゥリ・ロボット、そしてチャバタ

Posted June. 16, 2010 08:21,   

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02年の韓日ワールドカップ(W杯)当時、我々にも強烈な印象を残したブラジルのロナウジーニョ選手のニックネームは「宇宙人」だ。笑う時に歯茎が全部見える独特な姿と華やかな足の使い方が、まるで地球人ではないようだとして付けられたニックネームだ。南アフリカワールドカップ(W杯)ではブラジル代表に入らなかったロナウジーニョと映画「スターウォーズ」に登場するナブー惑星の宇宙人ジャー・ジャー・ビンクスを比較した写真がインターネットに紹介されている。似ていると思って見たら、似ているような気もする。

◆12日のギリシャ戦で大活躍した車(チャ)ドゥリ選手が人間ではなく、ロボットであるという「車ドゥリ・ロボット説」は、「ロナウジーニョ宇宙人説」に劣らないほどもっともらしい。その証拠というのが笑いを誘う。ユニホームの後ろに刻まれている英語イニシャルの「DR CHA」は車博士が彼を作ったという意味だという。髪の毛がなくて太陽光をよく受けるとも言う。一番決定的な証拠は、車選手がボールを取った時は、車範根(チャ・ボムグン)解説委員が息子のロボットを遠隔操縦するのに集中しているため静かになるということだという。昔の背番号11番は充電のためのコンセントの跡だったが、今度22番を付けたのは220Vにアップグレードされたためだというくだりではおのずと笑いが出る。

◆車ドゥリロボット説は、車選手の疲れを知らない体力とポジティブな性格を褒める意味合いを持つ。息子を褒めることに慎重になるしかない車範根解説委員の困惑さを見抜いたネットユーザーたちの才気と想像力には舌を巻く。誰が先に「発明」したか知るすべがない車ドゥリロボット説は進化を重ね、今は車ドゥリが車範根解説委員のアバターだという「チャバタ説」に続き、車ドゥリロボット設計図まで登場した。車ドゥリ選手も「みんな面白く呼んで楽しんでいるようだ」と言い、嫌ではない様子だ。

◆若い世代にインターネットは楽しい遊びの場であり、コミュニケーションのツールだ。車ドゥリロボット説も複数の人の奇抜な発想が合わされた集団創作品だ。楽しさと参加はインターネット世代の特徴だ。インターネットの力が肯定的に発揮されれば、このように面白い作品が生まれるが、誤作動する場合は、天安(チョンアム)艦陰謀説の震源地となる。与党が敗北した6・2地方選挙が終わった後、大統領府はオンライン報道官を任命した。ハンナラ党はツイッター政治を強化する計画だ。政界が若い世代に近付くためには、政治工学的なアプローチよりはインターネット世代の特性をよく把握することからスタートしなければならない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com