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[オピニオン]米国版輸出振興閣僚会議

Posted March. 13, 2010 09:50,   

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「輸出立国」を掲げた朴正熙(パク・チョンヒ)政府は1965年、経済閣僚や産業界、金融界の代表などが出席する輸出振興拡大会議を新設した。朴大統領が直接主宰した同会議は、1979年の10.26事件で死去するまで15年近く毎月開かれた。同会議では、月別や品目別、地域別の輸出動向を点検し、輸出増大対策を議論し、決定した。輸出貢献者への表彰大会を兼ねて開かれた12月の会議は、その年の我が経済の達成を自ら祝う国民的行事だった。

◆輸出振興拡大会議は、朴正熙政府の経済・社会政策のうち、セマウル運動(1970年から始まった汎国民的な地域社会開発運動)と共に、代表的な成功事例として言われている。政府は、「ドル建て輸出金額」という具体的基準で、優秀企業や企業家に対し、金融支援や勲章授与などの支援を惜しまなかった。このようなインセンティブのおかげで、韓国の産業労働者らは、世界を股にかけながら、輸出市場の開拓に乗り出した。一部のモラル・ハザードや政経癒着も現れたが、国や国民に及ぼした前向きな影響は実に大きかった。

◆バラク・オバマ米大統領は11日、輸出関連省庁で構成される輸出振興閣僚会議や、対外貿易諮問機関である輸出委員会を立ち上げると明らかにした。オバマ大統領は、「米国も当然、ほかの国々と輸出競争をしなければならない」とし、あらゆる手段を動員し、政府を挙げて輸出への支援を行うと強調した。彼は、「中国がより市場にやさしい為替体制へと移行すれば、グローバル的不均衡を是正するのに貢献するだろう」とし、中国による人民元の切り上げも促した。今後5年間、輸出を2倍に増やし、200万の雇用を創出すると公言したオバマ政府の「輸出ドライブ政策」が、本格化する兆しを見せている。

◆米国は07年と08年、それぞれ7116億ドルと6959億ドルの貿易赤字を出した。昨年はグローバル経済危機により輸入が激減したが、それでも赤字が3807億ドルにも上った。貿易赤字による膨大な経常収支は、財政赤字と共に「双子の赤字」と呼ばれ、米経済を巡る不安を増大させた。米政府による輸出拡大を巡る努力は、米国や世界経済に対し前向きな側面もある。しかし、アジア諸国、特に米国との交易で黒字幅が最も大きい中国との貿易摩擦へと繋がる可能性は少なくない。やや間違えれば、韓国にも通商圧力の火が飛びかねず、きちんと備えなければならない。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com