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防犯カメラ54台の鄹壽宮、スプリンクラーすらない雲峴宮

防犯カメラ54台の鄹壽宮、スプリンクラーすらない雲峴宮

Posted February. 10, 2010 09:31,   

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「北岳山(プクアクサン)で山火事が発生すれば、ここ昌鄹宮(チャンドクグン)の庭園まですぐに燃え移ります。火の手は昌鄹宮と宗廟(チョンミョ)まで燃え広がることになるでしょう」

建築文化財専門家で、「文化遺産連帯」代表のカン・チャンソクさん(56)は8日、ソウル鍾路区臥龍洞(チョンノグ・ワリョンドン)の昌鄹宮の庭園を見て回った後、「山火事の境界壁が必要だ」と語った。

東亜(トンア)日報は、崇禮門(スンレムン)放火事件から2年目となる10日を控え、8日と9日に、カン代表と共にソウル市内の宮殿や主要木材文化財の火災の危険性について点検した。大半は徹底した防災対策が敷かれていたが、比較的関心の少ない文化財は、依然、管理面でずさんな部分があることが分かった。史跡第122号の昌鄹宮は、庭園を通じ、北岳山と3メートルほどの垣根を挟んで、そのまま繋がっている。昌鄹宮の複数の建物は、ぎっしり密集している構造となっている。万が一、山火事が起きれば、火の手は収拾が付かないほど燃え広がる可能性がある。

ソウル市は、崇禮門火災後、昌鄹宮に夜間警備員や消防管理要員の充実化を図り、消防路も追加確保したが、消防車は庭園までは乗り入れられない構造となっている。08年7月、宮殿や墓管理所などに配布された「防火向け実務マニュアル」には、山火事関連内容は含まれていない。カン代表は、「北岳山との間に、火の手に強い木々を植えたり、数十メートル程度の空き地を設けることで、山火事を阻止しなければならない」と指摘した。

点検を行った結果、史跡第10号のソウル城郭、彰義門(チャンイムン)にも動作センサーと防犯カメラ、消火器が用意されているが、消火栓はない。

8日、宝物第142号の東廟(トンミョ)を訪ねたが、東廟は漏水補修工事を行っており、工事現場の内側への一般人の出入りを禁止していた。しかし、昼間は正門の中のトイレを開放しており、黃鶴洞(ファンハクドン)市場の商人や客らが頻繁に利用している。しかし、管理事務所では、利用客が工事現場の中に入る様子は見えなかった。また、東廟、彰義門、史跡第257号の雲峴宮(ウンヒョングン)や昌鄹宮樂善齋(ナクソンジェ)と演慶堂(ヨンギョンダン)など、宝物級でない文化財には、スプリンクラーすらないことも問題として指摘された。

しかし、史跡第124号の鄹壽宮(トクスグン)の防火システムは、はっきり変わっている。鄹壽宮には、消防士出身の防火専門家2人が配置されており、防犯カメラも18台から54台に増設された。夜間は警備員2人が常時、見回りをしている。火花センサーや煙センサー、熱センサーが設置されており、火災が発生した場合、消防署に通報される。



jjj@donga.com