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[社説]少子化時代、学校と教師は量ではなく質の向上を図るべきだ

[社説]少子化時代、学校と教師は量ではなく質の向上を図るべきだ

Posted February. 08, 2010 09:56,   

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ソウル市教育庁は14年からは高校を新設せずに、従来の高校を移転して、学校需要に応じることを決めた。少子化により、生徒数が激減していることを受けての措置だ。ソウル地域の高校生は10年=35万9000人から、13年=31万8000人あまりと、4万1000人程度減る見込みだ。これから徹底に備えなければ、「生徒のいない先生」や、「空き教室」は近いうちに現実となる。

統計庁によると、今年=732万8000人の小中高校の学齢人口は、18年=545万7000人、30年=451万5000人と激減することになる。30年の学齢人口は、07年(787万3000人)の60%以下に下がる。学校10校中4校が不要になるという意味だ。現時点で、わが国の学校数と教師1人当たりの生徒数は、経済協力開発機構(OECD)の平均に比べ足りないのが現状だ。だからといって、やたらと増やすことになれば、後になって学校や教師は余ることにある。このような急激な変化に対し、どのようなやり方で賢明に克服するかが切実な課題となっている。

この5年間の傾向どおり、学校や教師の数が増加することになれば、10年半ばごろはOECDの平均に達するものの、その後は必要な学校や教師数が激減することになる。30年は学校数がOECDの平均比1.5〜1.6倍となり、教師数は平均2倍近くになる。これから学校を統廃合したり、見直しを行い、教師の増員を抑制する必要がある。そうしなければ、余る学校や教師の処理にかかる膨大な浪費や国家的非効率を招くことになるだろう。

学校や教師を減らすために、乗り越えなければならない課題は山積みとなっている。学校の移転や統廃合に伴う地域住民や同門会による反発も少なくないだろう。都心のスラム化により、かつての名門高校が衰退する釜山(ブサン)や光州(クァンジュ)では、一部の高校が新都心へと移転を進めているが、同門会が反対している。初等教員の任用規模縮小による教育大学生の反発も激しい。「生徒のいない先生」は存在できないだけに、教育大学の新入生定員を縮小し、師範大学と教育大学を統合するなど、根本的な措置が伴われるべきだ。私立学校の移転を奨励するため、インセンティブを与える学校移転促進特別法も、制定する必要がある。今後、小中高校を巡る教育政策の焦点は、学校新設や教師の増員など、量的拡大よりは、生徒の学業習熟度や大学進学率の向上など、教育の質を高めることにあわせなければならない。