Go to contents

先が見えない「代替医学を巡る論争」

Posted December. 18, 2009 09:28,   

한국어

現代医学と漢方医学を除く領域の代替医学を巡る議論が、絶え間なく続いてきた。民間療法や自然療法など、国内で代替医学と呼ばれる治療法は70余りに上り、自然医学や民間医学、伝統医学などと呼ばれるものまで入れれば、数百種類に上る。専門家らは、代替医学の市場規模を年間10兆ウォン以上と試算している。代替医学を称賛する側は、「現代医学の代案だ」と主張しているが、反対側は、「科学的根拠がおらず、治療効果は検証できない」と反対している。

国内の代替医学を巡る議論の中心には、鍼灸士であるクダン(灸堂)金南洙(キム・ナムス、94)氏がいる。金氏は1943年、自分の名前の「南洙鍼灸院」を開院後、数十年間、数多くの患者の病気を治療してきた。金氏が作った「トゥムサラン(灸への愛)」は、伝統的民間医術である鍼灸について研究を行い、社会でのボランティア活動を行う団体であり、会員は数千人に上る。しかし、昨年、針士の資格だけにも関わらず、灸の治療までしたと、告発され、患者を診療できずにいる。金氏から鍼灸療法を学んだ人々が増え、彼らの活動が目立ったことをきっかけに、漢方医師らが医療法違反を指摘した。医療法第27条は、「医師でなければ、誰もが医療行為を行うことができず、医師も免許以外の医療行為はできない」と規定している。これを受け、さまざまな告訴や訴訟が相次いだ。このため、金氏は今年初頭、米国で活動を行っている。

現在、憲法裁判所は、免許無しの医療行為を禁じた医療法条項と関連し、1件の違憲法律審判事件や2件の憲法訴願事件について、それぞれ審理を行っている。憲法訴願を出した請求人の中には、金氏の支持者も含まれている。先月12日は、医師免許のない人による代替医学の施術を禁じる医療法条項を巡る公開弁論が、憲法裁判所で開かれた。釜山(ブサン)地裁では、免許無しで針治療を行い、起訴された金某被告からの申し立てを受け入れ、違憲提請を行った。また、鍼灸術を学んだ金某氏と、磁石を使い、病気を治療する磁気院を経営しているク某氏が、憲法訴願を出した。釜山地裁は、「全ての免許無しの医療行為を、治療の結果とは関係なく、一律かつ全面禁止するのは、過剰規制であり、患者の生命権や治療を受ける権利を侵害している」という立場だ。一方、保健福祉家族部側は、「医療免許制度は無分別な医療行為から、命や健康を守るための最低限の合理的装置だ」と主張している。