Go to contents

競技場の時限爆弾…その名は「悪童」

Posted July. 11, 2009 03:00,   

한국어

イングランド・プロサッカーのMFジョーイ・バートン(元ニューカッスル)。昨年、暴行罪で懲役6ヵ月を言い渡され、77日間刑務所暮らしをした。刑務所から出た後もチームの仲間をトレーニング中に暴行し、訴えられたりした。そのため、彼の名前の前には「悪童」という修飾語が付く。

最近、国内のプロサッカーは李天秀(イ・チョンス)によってしばらく騒がしかった。開幕戦で不適切な行動をして懲戒を受けたほか、球団とエージェントとの二重契約、コーチ陣とのケンカ沙汰など、数々のトラブルを起した。

●暴言、暴行、飲酒…悪童の振舞い方

悪童は国と種目を問わずに現れる。先輩後輩の関係が厳しいことで知られる国内スポーツ界にも悪童はいる。プロ野球のお馴染みのトラブルメーカーは、ロッテの鄭守根(チョン・スグン)。競技場の外で暴行事件だけでも3度も起している。昨年は、酔っ払った状態で警備員に暴行を加え、1年間グラウンドに立てなかった。1999年にロッテ入団したフェリックス・ホーセは、試合中、バットを観客席に投げつけたり、審判に暴言を浴びせたりして退場処分を受けた。

プロバスケットボールKCCの許栽(ホ・ジェ)監督は、現役時代、お酒がトラブルの原因だった。飲酒運転を5回も摘発された。1996年、アトランタ五輪の時は、宿舎を無断で離脱し、お酒を飲んだこともある。

米プロ野球大リーグのミルトン・ブラッドリー(テキサス)は、試合中、観客に向かってプラスチックボトルを投げつけたこともあり、審判の判定に抗議してグラウンドに野球ボール数百個が入れられたブラスチックボトルを投げる騒ぎを起した。

米プロバスケットボール・デトロイトのラシード・ウォーレスはファンにケンカを売り、審判に暴言を浴びせるなど、だらしない行動でシーズン(82試合)の半分ぐらいの40個のテクニカルファウルを受けたりもした。リバウンドの帝王と呼ばれたデニス・ロッドマンは、女優との度重なるスキャンダル、自殺騒ぎ、女装、暴行など、ニュースメーカーだった。

1980年代のテニス・スター、ジョン・マッケンロー(米国)も競技中、ラケットを投げつけたり審判を罵るなど、突出行動で悪名高かった。ゴルファのジョン・デイリー(米国)は、プレーがうまく行かないと、ラウンド途中家に帰ってしまったり、ギャラリーのカメラを奪い取って投げつけた。これに比べると、お酒を飲んでケンカ沙汰を起すことぐらいは愛嬌と言えるかも知れない。

●過剰な勝利へのこだわり…心理治療のケースも

悪童と呼ばれる選手には勝負欲の強い選手が多い。また、人の目をかまわない自己中心的な考え方の持ち主がほとんどだ。

スポーツ心理学者の金ビョンジュン仁荷(インハ)大学教授は、「プロ選手であるほど、一般の人に比べて物事の是非を判断する能力の道徳推論が弱いという研究結果がある。コーチングスタッフが中心になった情操教育が必要だ」と話した。イングランド・プロサッカーのマンチェスター・ユナイテッドの悪童、ウェイン・ルーニーは、8ヵ月間、スポーツ心理学者から精神治療を受けたりもした。

悪童を眺める国内と海外スポーツ界の視線には違いがある。国内では悪童に厳しい視線を向ける場合が多い。あるプロスポーツの広報担当者は、「悪童は悪いイメージが強い。悪童1人のイメージがスポンサー企業のイメージまで損ねかねない」と話した。

しかし、海外では新しい話題を提供し、マーケティングにプラスになる存在として認識したりもする。実際、04年、デトロイトとインディアナの米プロバスケットボール試合で、集団暴行劇が演じられた後、視聴率は大きく上昇した。自己主張と個性が強い悪童は、公共の敵ではあるが、ファンには新しい見所を提供したりもする。



creating@donga.com