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[オピニオン]香港科学技術大学の跳躍

Posted December. 19, 2008 03:40,   

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各国の大学にとって、香港科学技術大学(HKUST)はベンチマークの対象である。設立からわずか17年間で世界的な大学と肩を並べることができたからだ。1980年代半ば、香港は応用科学中心の大学の設立を決め、韓国のKAISTに着目した。1971年に設立されたKAISTは、世界の理工系大学の中では目立つ存在だった。香港科学技術大学は、そのようにKAISTをモデルにして、1991年にオープンした。

◆韓国から最初の一手を教わったものの、現在、プレゼンスは逆転している。今年、英ザ・タイムズ紙の世界の大学評価では、香港科学技術大学は39位に入った。KAISTは96位となっている。香港政府の全面的な財政支援を受けてはいるものの、金だけで世界的な大学へと成長したわけではない。専攻の利己主義にばかりこだわっている韓国の大学とは異なり、分科学問の壁を大胆に取り崩し、世界の流れに合流した。産業の現場で求められる教育の先導にも立った。大学のビジョンやリーダーシップ、そして手厚い後援が競争力を引き上げた。

◆KAISTの徐南杓(ソ・ナムピョ)総長は先日、「KAISTが世界的な大学へと成長するためには、一定の規模を備えなければならず、学部の定員を現在の700人から1000人へと増やさなければならない」とし「しかし、教育当局に増員を要請すれば、『KAISTにのみ恩恵を与えるわけにはいかない』と反対する」と語った。KAISTは、外国の大学と競争するために使わなければならない力を、政府の規制や平等の論理のような内部の敵と戦いながら使い果たす羽目になっている。ソウル大学も同様、世界的な大学へと成長できる有力な候補ではあるが、自主性の確保のための当面課題である法人化問題のみ見ても、ほかの大学でさらに反対している。ソウル大学が先に法人化すればソウル大学はよくなるが、ほかの国立大学の立場はさらに厳しくなるからだという。

◆10月、ソウル大学の国政監査で、ある野党議員は「ソウル大学が法人化を行うことによるほかの国立大学の苦痛を一度でも考えたことがあるか」と責めたりもした。我々が数個の世界的な大学を持つことになれば、ほかの大学を刺激して競争力は共に高まることになるだろう。可能性のある大学に対する政府の集中的な支援が求められる。大学の構成員らはハーバード大学のような世界一流大学と韓国とは環境が異なるという論理で、自己合理化にのみ汲々としてはならない。香港科学技術大学の事例は、やり方によっては短期間で世界的な大学へと育成することができることを物語っている。

洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com