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[オピニオン]「働くように遊び、遊ぶように働く」韓国企業文化

[オピニオン]「働くように遊び、遊ぶように働く」韓国企業文化

Posted August. 17, 2006 03:34,   

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米国の名門大学を卒業し、ジャーナリストになる夢を育てているアンドリア・ソックス。彼がファッション業界の実力者である「ランウェー」誌の編集長であるミランダの個人秘書として働いて経験した、地獄のような職場生活を面白く書きつづった小説『悪魔はプラダを着る』が話題となっている。ソックスは、先任秘書のエミリーから「ミランダからいつ電話がかかってくるかわからないので、数時間もトイレを我慢させられる」と聞かされ、呆気にとられた。米国で職場生活をしてみた人たちは、トイレにも行けないほどはないにしても、労働の程度が想像を絶するという。

◆米国では法で定められた30分と会社が提供する30分を合わせてランチタイムが1時間だが、ほとんど自分の席でサンドイッチとコーヒーで済ませる。そのため「テイクアウト」文化も発達した。反面、夜遅くまで会社に残っていると「無能だ」というレッテルを貼られがちであるため、家に仕事を持ち帰ることがあっても退社の時間には「お疲れさま」と言って潔く席を立つ。

◆「居酒屋、カラオケ、また居酒屋…。5軒目まで回って、夜明けの4時に帰宅する。ところが、みな朝早く出社して疲れた様子もなく仕事した」。SKグループで「グローバルインターンシップ」課程を修了したある外国の大学生が、5軒も飲み歩いてもまったく平気な顔で定時出社する韓国の企業文化に「舌を巻いて」掲載した文だ。彼にはそれが韓国サラリーマンの驚くべき闘魂に見えたかもしれないが、とりあえず出社時刻だけ間に合わせ、あとはサウナで寝ていた経験者たちは苦笑せざるにはいられない。

◆韓国の労働者の労働時間は先進国より長いが、公私をわきまえないあいまいな理由から効率性と生産性は労働時間と一致しない場合がほとんどだ。労働時間にタバコを吸いに出るときも、仲間たちを誘ったり、自販機のコーヒー一杯も集まっておしゃべりしながら飲む。日本の労働者たちは、労働定時以前に団体体操を完了し、工具も前もって準備するが、韓国の労働者たちは体操どころか、工具の準備も労働時間が開始した後にするのを当たり前のように受け止める風土が根強い。外国人のインターンは「働くように遊び、遊ぶように働く」韓国人の労働文化について「ほめ言葉ように皮肉る」のではないか。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchug@donga.com