盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は12日、中国の温家宝首相と会談を開き、北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の成功に向け、韓中両国の緊密な協力を目指すことで一致した。
さらに両首脳は、日本の政治指導者について、正しい歴史認識や実践が求められるという意見を共有した。
「東南アジア諸国連合(ASEAN)+3(韓日中)」の首脳会議に出席するため、マレーシアを訪問中の両首脳は同日午前(現地時間)、クアラルンプール市内のホテルで会談を開いた。
温家宝首相は「日本の指導者が靖国神社参拝を5度も行い、中国と韓国の両国民の感情を大きく悪化させ、中日・韓日関係に大きな障害をもたらした。中韓日3カ国の協力強化という目標の達成は、日本の指導者にかかっている」と述べた。
これに対し、盧大統領は「釜山(プサン)でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議の場で、小泉首相に、△靖国神社参拝の不可、△正しい歴史教育、△日本による独島(日本名=竹島)問題の取り上げの不可という3原則を明確に示した」ことを説明した。温家宝首相は「靖国神社参拝や歴史教育は中日間でも問題になっている」と共感を示した。
温家宝首相は6者協議について「持続的に取り組み、いい結果を生み出せるようともに努力しなければならない」と述べ、盧大統領は「中国には引き続き北朝鮮の説得に力を入れてもらいたい」と求めた。
特に盧大統領は、中国が今後15年間の予定で進めている4000万キロワット規模の原発開発プロジェクトに韓国が参加を希望していることを伝えた。
これに対し、温家宝首相は「韓国の企業は諸外国の企業と同等の待遇を受けることになり、隣国である韓国の原発開発への参加を検討したい」と答えた。
韓日中の3首脳は同日、クアラルンプール・コンベンションセンターで行われた第9回「ASEAN+3」の首脳会議の開催前の控え室でしばらく対面していたが、これといった話し合いはなかったと伝えられた。
同日の首脳会議では、東アジア共同体の形成に向けてのビジョンを盛り込んだ「クアラルンプール共同宣言」が採択され、各国による協力策について幅広く意見が交わされた。
盧大統領は東アジアのアイデンティティを涵養し、域内の相互文化理解を深めるための「東アジア週間」の制定を提案し、首脳会議に参加した国々の共同繁栄を図るため、情報技術(IT)の協力に対する支援の拡大を進めていく考えを明らかにした。
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