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[社説]急増する国家債務、政府は成長基盤の拡充に目を向けろ

[社説]急増する国家債務、政府は成長基盤の拡充に目を向けろ

Posted August. 23, 2005 03:28,   

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政府は「庶民と恵まれない階層のための福祉と分配」を掲げて、政府の放漫な金遣いと、それによる国家債務の急増について弁解し続けてきた。しかし、放漫な財政運用がもたらした結果は、民間投資と消費の萎縮と、国民多数の税金苦と生活苦の深刻化だ。世界どの国でも財政を非効率的に使う、金遣いの荒い政府のお陰で得をした階層がいたという話は聞かない。

ここ数年間、国の債務が急激に増える傾向を見せている。経済成長は鈍化しているのに、政府の財政支出だけが膨らんだからだ。財政経済部は国債発行額が今年上半期だけで24兆9000億ウォンが増え、計200兆ウォンを超えたことを明らかにした。現政府発足直後の2003年3月の100兆ウォンからわずか2年3ヵ月で、2倍以上に膨らんだのだ。

李昌饁(イ・チャンヨン)ソウル大学教授は、昨年末の国内総生産(GDP)に対する国家債務の比率が国債と政府保証債務を合わせて、すでに30%を越えたと推算した。対外的に財政健全性を疑われる段階に至ったというのだ。

このように財政支出を拡大すれば、庶民の暮しも少しはよくなるのが普通だ。ところが、貧困層が増え続け400万人を超えた。大統領府政策室でさえ所得の不平等が通貨危機のときの水準より悪くなったと分析した。彼らの主張には、政策失敗を認めるよりは福祉分配の予算をもっと増やしたいとする思惑がある。しかし、両極化の根本的な原因は投資不振と成長率の墜落にある。これを反転させることができなければ、福祉予算をいくら増やしても両極化はさらに深刻化するばかりだ。

高齢化と福祉需要の急増に伴う財政支出をまかなうつもりなら、成長潜在力を最大限に高めなければならないのだが、現実は逆行している。韓国銀行は、1995年から去年までの設備投資増加率が毎年0.5%ずつの増加に止まっていることを明らかにした。シンガポールと台湾はそれぞれ10.8%と5.6%だった。設備投資が少ないということは、そのくらい未来の成長潜在力が落ちることを物語っている。財産は減っているのに金遣いだけを増やしていては、それが国だろうが個人だろうが、結局は破産するしかない。

盧大統領は任期後半期を迎えて、財政支出の非効率性を取り除いて、将来の成長基盤を拡充することに目を向けなければならない。