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[オピニオン] 廉弘迵市長

Posted April. 21, 2005 23:15,   

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政党を移る人を見ると、常に表情は悲壮だ。皆が「国家と地域の発展」を口にする。「苦悩に満ちた決断」とか何とか。韓国の政治史で、録画フィルムのように見てきた風景だ。一昨日、廉弘迵(ヨム・ホンチョル)大田(テジョン)市長が与党ヨルリン・ウリ党に入る姿も、この公式から外れなかった。廉氏は、「地域発展という大命題は、そのいかなる命題よりも優先する」と言って、入党を明らかにした。ウリ党の文喜相(ムン・ヒサン)議長は、「とても難しい決断だっただろう」と述べ、「千軍万馬を得た気持ちだ」と肯定的に回答した。

◆廉市長が、「ハンナラ党から与党に移るしかなかった理由」はいくら考えてみても、「行政都市を利用して個人の政治的利益を得る」ことの、それ以上でも以下でもないという感じを拭えない。実際、忠清(チュンチョン)地域の感情はハンナラ党に否定的だ。来年の地方選挙で再選するためには、ウリ党の看板が有利だろう。しかし、政治家が党籍を変更することは、これまでの政治行為の名分と論拠を覆す自己否定である。また、個人ではなく所属政党を見て支持した有権者を裏切ることでもある。

◆廉市長は、政界の「05年版渡り鳥」に自らを登録した。野党は、「忠節の地である忠清道が渡り鳥の渡来地に変わった」などの非難を浴びせている。与党の中でも「旧与党とハンナラ党で骨のある人物だったのが、ウリ党のアイデンティティと合うのか」「ウリ党は、与党の看板が必要で移ってきた政治渡り鳥の遊び場か」という声もある。

◆廉氏は、教授時代に従属理論を教えていた。先進国などの中心国家と発展途上国などの周辺国家間の従属—被従属関係を集中的に研究したという。『第3世界と従属理論』、『従属と発展の政治経済学』などの著書もある。個人の栄光のために日向ばかりを探し回る者は、旧態政治に従属した「周辺政治家」だと言えるだろう。選挙が目前にちらつく時になれば間違いなく現われる渡り鳥政治家を、韓国国民はいつまで目にしなければならないのか…。

宋煐彦(ソン・ヨンオン)論説委員 youngeon@donga.com