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漂流する国策事業 千聖山トンネル工事、環境調査後に棚上げ

漂流する国策事業 千聖山トンネル工事、環境調査後に棚上げ

Posted February. 04, 2005 22:28,   

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京釜(キョンブ)高速鉄道の千聖山(チョンソンサン)トンネル工事問題は、政府と僧侶チユル師側が3ヵ月間の環境調査に合意したことで、当面の最悪の事態は避けた。しかし、政策の一貫性が崩れたということから悪い先例を残した。

▲またも押された政府〓首相室の関係者は4日「選択肢がなかった」と説明した。チユル師が、死を覚悟した上でハンストを強行する状況で、政府がいつまでも強気でいるわけにはいかなかったという。ところが、そもそも政府がこの事態の火種を与えた側面が少なくない。02年12月大統領選を控え、当時盧武鉉(ノ・ムヒョン)候補は千聖山トンネル工事の白紙化も視野に入れた路線の前面的な見直しを公約していた。

チユル師らが「路線の白紙化と大統領の公約履行」を要求し、政府に食い下がっているのもまさにそのためだ。その後、公約に足を引っ張られた盧大統領が路線再検討委員会の設置を指示し、それからは工事中止→工事再開→チユル師のハンストを受けた工事中止→裁判→工事再開の展開となった。

今回100日間も続いたチユル師のハンストに対し、大統領府は一歩引いて首相室に「悪役」を演じさせる格好となった。

03年はじめ、千聖山トンネル工事問題が争点として浮き彫りになったときは、盧大統領が直々に工事の中止と再交渉を指示しており、文在寅(ムン・ジェイン)大統領民情首席秘書官が直接チユル師に合って交渉を行った。

ところが、大統領府が社会問題にいちいち口を挟んだことから、すべての非難の矛先が盧大統領に向けられると、昨年下半期からは首相室と各省庁に問題解決に当たらせている。

▲政府の思惑〓政府としては「他の国策事業も、今回のようにハンストなどでブレーキをかけられれば引くつもりなのか」という指摘がもっとも耳に痛いものだ。

首相室の南永柱(ナム・ヨンジュ)民情首席秘書官は「もしチユル師の命に異常でも起きたら、工事がスムーズに進すむはずがないだろう」と苦笑した。

政府はいったん、環境共同調査に積極的に協調する方針だ。調査団が発破中断を要求すれば、受け入れることも視野に入れているという。南首席秘書官は「調査団がきちんと合意すれば、工事中止の決定が出る可能性もある」と説明した。

しかし、本音は違う。政府側の専門家と環境団体側の専門家が同数であるため、100%合意にこぎつけることはまずないだろうという魂胆が伺える。この場合、政府は最高裁の判断に委ねるという考えだ。チユル師らが行った工事中断仮処分申請が最高裁に係累中であるからだ。

南首席秘書官は「合意が成立しなければ、最高裁に持ち込むしかない。最高裁の判決に承服するのは当然だ」と強調した。



鄭用𨛗 金正勳 yongari@donga.com jnghn@donga.com