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[光化門にて] 日本人の二つの顔

Posted December. 01, 2000 12:17,   

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先日の出来事で、日本人は果たしてどんな人々であろうかと深刻に考えてみるようになった。

去る月曜日の朝のことである。「日本の陶芸家が高麗青磁を復元したというのは嘘であった」との東京特派員の報告を受けた途端に「私の知っている人かも知れない」と思われた。

特派員の報告は、社会面に“高麗青磁の復元成功、日陶芸家の詐欺波紋”との見出しで、重みのある記事として扱われた。恥をかいた人は谷俊成という今年71才の老人であり、残念ながら私の知っている人であった。

彼に出会ったのは1993年パリであった。特派員として赴任して3ヶ月そこそこだった時、ユネスコから招請状が送られて来た。“最初に韓国の高麗青磁を完璧に再現した”日本の陶芸家の陶磁器展示会の開幕式に参席して欲しいとのことであった。

好奇心に満ちあふれ、ユネスコ本部にある展示場に足を運んだ。韓国の特派員だと挨拶したら、彼はとても嬉しく迎えてくれた上、親切に作品の説明までもしてくれた。どう高麗青磁を復元したか、韓国には本当に高麗青磁を再現した人がいないのか、などを聞いた気がする。彼は「韓国にもほぼ高麗青磁の水準に達した作品を作る人が一人か二人はいるものの、私のように完璧に再現した人はいない」と答えたように覚えている。

世界文化の中心地、パリで、韓国の誇らしい文化遺産であろう高麗青磁を、韓国人ではない日本人が完璧に再現したと自慢する展示会を観覧すべきことは、困惑極まることとしか言いようがなかった。何か一言と思案した挙げ句、展示会のパンフレットに‘Koryo Porcelaine(高麗青磁)’と書いてあった表現があったので、フランス人が高麗青磁の元来の国籍の分かるように‘Porcelaine de la Corxe(韓国の磁器)’に書き換えた方が良いと頼んで展示場を離れた。

その後、そのもの悲しい経験を忘れて生活していたその年末に、谷さんから「展示会にお越しいただいてありがとうございました」との内容の年賀状が届き、私は驚いた。驚いたと言うよりは他国の文化遺産を数十年間の努力で復元できた偉大なる芸術家の心遣に心を打たれたとの表現が正しいかも知れない。

遅蒔きながら、谷さんの詐欺行為が明るみに出、それにより感じた変な困惑や感動から抜け出ることができた。

しかし、彼とは違う日本人もいる。昨年、東京特派員として勤務していた同僚が病気で亡くなった時に知り合った日本人である。ソウルで行なわれた告別式に、日本人の知り合いはわざわざ東京から来て参列してくれただけでなく、その後も故人の住んでいた町(日本で)の隣の人々が休暇を取ったり、出張のついでにお墓参りまでしに来てくれたとの話を聞いて、国籍を越えた彼らの温かい心遣いを感じることができた。

一般化のできない経験を通じたものではあるが、どのカオが日本人のスガオに近いかは未だに分からない。果たしてどちらが真実に近いのか。日本人の真の姿に触れる第三の経験をすることが果たしてできるだろうか。