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「何を食べようか?」ではなく「何とで食べようか?」、韓国料理の固有性を物語る一言

「何を食べようか?」ではなく「何とで食べようか?」、韓国料理の固有性を物語る一言

Posted April. 05, 2024 08:47,   

Updated April. 05, 2024 08:47

한국어

韓国料理について話す時、外国人から最も多く聞かれる質問がある。「韓国料理について一言で話してほしい」ということだ。実に難しい質問だ。それで、他の人々はどのように話しているのか覗いてみた。ある学者は、韓国料理の漢字「韓食」のうち、「韓」の意味について長く話しており、別の学者は発酵という概念に着目して、「スローフード料理だ」としばらく説明した。またある人は、中国の食べ物について説明しながら、違いを見つけようと多くの努力をするのを目にしたが、どうやって韓国料理のルーツを中国料理から探そうとするのか気になった。とにかく、いろいろな説明を聞いてみても、すべてもっともらしくは見えるが、すんなりと理解できない。

あることの特徴を説明するとき、一言で話せたらどんなにいいだろうか?私もいろいろ話して答えてみた。ナムル文化や食膳文化、米の文化、発酵文化など。納得がいかないようだった。しかし、一言で次のように話すと、相手が確実に受け入れ、すべてが簡単に理解できると言った。つまり、他の国の食文化は、そのほとんどが「何を食べようか(What do we eat)」の文化だが、韓国料理は「何とで食べようか(With what do we eat)」の文化だというのだ。韓国のおばあちゃんたちは、食事の時になるといつも「何にしようかな(何をもってご飯を食べようかな)?」で悩み、貴重なお客様や祭日になると、どんな特別なものを食卓に上げるかについて悩んだ。

このように話すと、外国人の学者たちは、韓国料理と他の食べ物との違いについて初めて理解したという。韓国料理についての疑問が分かりやすく、韓国人がどれだけ味を追求しようと努力してきたかについても理解したという。また、ご飯とおかずの役割について理解し、中国と西洋の食べ物とも韓国料理の違いを確実に理解したという。自分たちは、最初は韓国料理は中華料理の一つだと思ったと打ち明けたりもした。そして英語表現の誤りも正すと言った。おかずと汁を、英語で「side-dish」や「soup」と言わず、韓国語で「banchan」と「kuk」と言わなければならないとまで言った。最近は韓国料理がずいぶん変色して、飲食店で料理として出てくるが、韓国料理は料理(dish)文化ではない。多くの人が同じテーブルでご飯を食べ、おかずの助けを受けて味を加え、話しながら消化させる食卓文化だ。韓国のおばあさんやお母さんたちは、おかずの心配をしたのであって、どんな料理を作って食べようかについて悩んだのではない。四季折々に、家庭菜園で作った野菜でおいしい汁とナムルを作って、その都度おいしくご飯を食べた。

韓国料理を正しく理解することは、非常に重要なことだ。韓国の人々は、食べ物について誰もが一言ずつ話すことができ、皆専門家で関心が高い。そのため、むしろ誤った情報が多く生まれ、誤った情報に簡単に騙され、本質を忘れることがしばしばある。誰かが韓国料理の本質と道理、そして道理に従おうとする先祖たちの賢明な知恵を正しく悟り、正してあげなければならない。