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趙治勲名誉名人が日本囲碁界史上初の通算1600勝達成

趙治勲名誉名人が日本囲碁界史上初の通算1600勝達成

Posted December. 27, 2023 08:13,   

Updated December. 27, 2023 08:13

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日本囲碁界の「生きるレジェンド」、趙治勲(チョ・チフン)名誉名人(67)が、日本のプロ棋士で史上最多の通算1600勝を達成したと、日本棋院が26日、発表した。1967年のプロ入りから56年での到達だ。日本歴代2位の小林光一名誉名人の1461勝を大きく上回る記録で、囲碁界の前人未到の境地に達したと評価されている。韓国では曺薫鉉(チョ・フンヒョン)九段(70)が通算1955勝を記録している。

趙名誉名人は前日、東京で行われた第50回名人戦予選で、久保秀夫七段を破り、1600回目の勝利を収めた。勝利直後に記者団に対し、「誇らしいという思いはないね。真っ当な碁を打ちたいという気持ちと、もうダメかなという気持ちがいつも交差してね。自分の碁がみっともなくて、やめたいという思いを我慢しながらやってきた」と話した。

今後の計画を尋ねると、「対局する緊張感がなくなったらダメ。対局前に眠れないとか、とてもつらいんだけど、それがなくなった時はやめる時かなと思う」と話した。

趙名誉名人は1956年に釜山(プサン)で生まれ、62年、6歳の時に叔父の趙南哲(チョ・ナムチョル)九段に誘われて日本に囲碁留学した。当時、日本囲碁界の巨匠として多くの人材を育てた木谷實九段に入門し、11歳で史上最年少のプロ棋士となった。

その後、史上初のグランドスラム(七大タイトル制覇)、大三冠(同一年に棋聖、名人、本因坊の三大タイトルを独占すること)を達成するなど、日本囲碁界の歴史を塗り替えた。86年、最高権威の棋聖タイトル防衛戦では、交通事故で全治3ヵ月の重傷を負ったが、車椅子に乗って最後まで対局を続けた。当時の「命がけで打つ」という言葉は今も語り継がれている。

趙名誉名人は今年も24勝10敗で勝率7割以上を記録した。特に、テイケイ杯レジェンド戦に優勝して76回目のタイトルを獲得するなど、各種記録を更新している。

趙名誉名人は最近、朝日新聞のインタビューで、「今も毎日囲碁の勉強をしている。対局で惨敗するのは苦しい」としながらも、「苦しい時間がなくなることこそ苦痛ではないかと思う」と勝負師の心境を打ち明けた。


東京=イ・サンフン特派員 sanghun@donga.com