Go to contents

イランの女子校30校で毒ガス被害

Posted March. 02, 2023 08:21,   

Updated March. 02, 2023 08:21

한국어

昨年9月の「ヒジャブ不審死」を機にイラン全土に広がった抗議デモが6ヵ月目に入り、女子生徒を狙った「毒ガステロ」が相次いでいる。女子校の閉鎖を求めるイスラム原理主義者たちがテロの背後にいるという疑惑も強まっている。

英BBCなどによると、先月28日、首都テヘラン近郊のパルディスのハイヤム女子校で、呼吸困難、めまい、嘔吐の症状を訴える女子生徒37人が病院に搬送された。有毒ガスの被害と推定され、中毒症状が現れる直前に腐った魚の臭いがしたという。

女子生徒を狙った毒ガステロは、昨年11月30日、イスラム教シーア派の聖地であるゴムで最初に起こった。ここには保守的な聖職者が多く居住しており、現在までに少なくとも3校の女子校でテロが発生したという。被害生徒は病院治療後も数日間、めまいや手足の麻痺の症状があったという。一部の生徒と保護者は恐怖に震え、オンラインでの授業を要求している。現地メディアは、昨年11月以降3ヵ月間、イラン内の少なくとも15都市30校が攻撃を受け、700人以上の生徒が被害を受けたという。

イラン政府は当初、「暖房機器の使用による現象」と疑惑を一蹴した。しかし、ガステロが複数の都市に広がると、司法当局は意図的な攻撃の可能性を認め、捜査に着手した。ユネス・パナヒ保健・医療教育副大臣は先月26日、テロの背後について、「一部の勢力が全国の学校、特に女子校を閉鎖しようとしていることが確認された」と明らかにした。

過去にもイランでは女性を対象にしたテロはあったが、今回のように女性の教育権を狙った攻撃はなかったと、AP通信は伝えた。1979年のイスラム革命でヒジャブ着用義務化法案が成立した後も、女性の教育権を否定する動きはなかった。

今回のガステロがヒジャブ不審死で引き起こされた反政府デモに対する報復という主張もある。イスラム原理主義勢力が密かに反撃に出たということだ。イラン人権センター(CHRI)のハディ・ガエミ事務局長はAP通信のインタビューで、「社会全般に広がった原理主義思考が表面化した」と懸念を示した。


キム・スヒョン記者 newsoo@donga.com