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海外株式投資が史上最大の増加幅、金利と原油価格の高騰に備えよ

海外株式投資が史上最大の増加幅、金利と原油価格の高騰に備えよ

Posted March. 10, 2021 08:07,   

Updated March. 10, 2021 08:07

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韓国銀行は昨日、国内人の海外株式投資が1月の1カ月間で95億5000万ドル増え、月間増加幅が史上最大だったと発表した。海外株式投資は17カ月連続増えたが、増加金額の半分以上が個人のものだった。米国の金利と国際原油価格の上昇で海外証券市場の変動性が高まっている中、韓国銀行は個人の過度な海外株式投資を警告した。

個人の海外株式投資を否定的に見る理由はない。低金利時代を迎え、より高い収益率を求めるのは自然な流れだ。昨年、米国の株価が高騰し、韓国の機関と個人は海外投資で約62兆ウォンの評価差益を得た。しかし、今年は金利や原油価格、為替相場など、グローバル証券市場を巡る変数が地雷畑と言えるほど増えている。情報と資金が足りない個人がむやみに投資するのは、あまりにも危険になったのだ。

8日(現地時間)、10年満期米国債金利が1.59%まで高騰し、技術株を中心に株価が急落した。同日、ロンドン国際先物取引所でのブレント油価格は、1年10カ月ぶりに1バレル=70ドルを突破した。対ドル・ウォン相場も乱高下を繰り返し、1ドル=1140ウォンを超えた。米国が景気てこ入れに乗り出し、物価が持続的に上がるインフレへの懸念が高まっているのが現状だ。さらに、物価指標である原油価格まで値上がりし、証券市場の環境はまさに厳しい局面に立たされている。

それでも個人の投資は躊躇っていない。昨年、家計負債が史上最大の1726兆ウォンに増加する間、個人の海外株式投資は前年比9倍へと増えた。借金をして投資した人が少なくないと見るべきだ。年明けからテスラやゲームストップなど、短期間に乱高下した株に投資が殺到したことも懸念される。テスラ創業者のイーロン・マスクの一言で、とんでもない会社の株価が数十倍も上下するほど、米証券市場の環境が投機的だということにも警戒心を持たなければならない。

海外株式投資で脅威となるのは、物価が長期的に上がるインフレだ。このような状況では、金利引き上げは避けられず、株価急落を招きやすい。問題は、米政界や金融当局すら見解が食い違うほど、経済の先行きは不透明だということだ。個人投資家らは、海外株式投資の危険性がいつになく高まっていることを肝に銘じ、雰囲気に流された投資を自粛しなければならない。