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第3段階への格上げも、ベッドやワクチン確保も先制的に対応すべきだ

第3段階への格上げも、ベッドやワクチン確保も先制的に対応すべきだ

Posted December. 15, 2020 09:19,   

Updated December. 15, 2020 09:19

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一昨日、1030人を記録した新規感染者は、昨日は718人へと減ったものの、週末の検査件数が減ったことによる影響と見られる。最近の感染再生産指数を考慮すれば、1日に最大で1200人の感染者が出る可能性もあると、防疫当局は見ている。政府は、経済的被害などを懸念して、「距離確保・第3段階への格上げ」について躊躇っているが、もし必要なら決断を延ばしてはならない。コロナの手綱を引き締める時期を逃せば、その被害ははるかに大きいからだ。

急速な拡大ペースに歯止めをかけるとともに、今最も差し迫った問題はベッドを確保し、医療システムの過負荷を解消することだ。この1~2週間で感染者が急増し、全国、特に首都圏の重患者の病床と一般病床は事実上飽和状態となっている。政府は一昨日、急いで重患者のベッド287床と生活治療センターのベッド4905床を追加で用意するという計画を打ち出したが、手遅れの対策という批判は避けられない。

特に、昨日から首都圏の臨時選別検査所150カ所で先制診断検査が始まったことで、感染者が殺到する可能性が高いが、彼らを直ちにどこに受け入れればいいのか苦慮している。政府は公共病院だけで問題を解決しようとせず、全体ベッドの90%を占める民間病院と膝を交えてベッド確保案を早急に講じなければならない。

ワクチンに対する政府不信が高まり、国民の不安も膨らんでいる。政府は8日、ワクチン4400万人分を確保して、早ければ来年2月から接種に入ると発表した。しかし、アストラゼネカのワクチン1000万人分を除いては契約が完了しておらず、これも臨床試験中なので適時の供給は難しいという懸念が出ている。政府は正確な実態を公開し、必要なら官民の力量を総動員してワクチンの確保に乗り出すべきだ。

一方、一部の専門家らの間では、第3段階よりさらに強力な対策を実施すべきだという主張も出ているが、零細自営業者らがこうむる膨大な被害を考慮すれば、より議論が必要だ。もし、現在の距離確保を格上げしなくてもコロナの拡大ペースを落ち着かせることができるなら、そうするのが最善だ。長い距離確保による疲労感が大きい状況だが、自主的な参加と協力で韓国の防疫を支えてきた市民意識が再び光を放つべき時だ。日常ですべての会合や行事を取り消し、衛生規則を順守するなど、市民一人ひとりが防疫の主体になるという覚悟で、この危機を乗り越えなければならない。