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欧州から帰ってきた李在鎔、ASMLと次世代半導体の協力について議論

欧州から帰ってきた李在鎔、ASMLと次世代半導体の協力について議論

Posted October. 15, 2020 08:30,   

Updated October. 15, 2020 08:30

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三星(サムスン)電子の李在鎔副会長が、一週間の欧州出張を終えて14日帰国した。李副会長は、出張のついでにオランダの半導体製造装置メーカー・ASMLの最高経営陣と会って、次世代半導体を巡る協力について議論した。

同日午前、トレンチコート姿でソウル金浦(キムポ)国際空港の入国ゲートから出てきた李副会長は、記者たちと会って、「極紫外線(EUV)関連の協力方策について議論してきた」と短く答えた。EUV工程に必要な露光装置の供給計画について集中議論したと伝えられた。記者らが次の出張先について尋ねると、「今回(スイスの)国際オリンピック委員会(IOC)にも行ってきた。次の出張はまだ決まっていないようだ」と話した。

三星電子によると、李副会長は13日(現地時間)、ASMLのピーター・ベニンク最高経営責任者(CEO)、マルティン・ファン・デン・ブリンク最高技術責任者(CTO)などに会って、次世代半導体技術開発のための協力方策についてを議論した。両社は、EUV機器の供給計画だけでなく、人工知能(AI)など、未来半導体のための技術開発の協力を巡る意見も交わしたことが分かった。

三星電子の関係者は、「李副会長は、ASML半導体製造装置の生産工場も訪れて、EUV装置の生産状況を直接調べた」とし、「両社の最高経営陣の会合は、2016年11月と2019年2月に続き三度目だ」と語った。今回の会合では、金奇南(キム・ギナム)三星電子DS事業部門長(副会長)が同行した。

欧州主要国で新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の1日の感染者が連日最高記録を更新しているのに、李副会長が今回の出張に踏み切ったのは、ASMLが提供するEUV装置が三星電子の「2030システム半導体1位」の目標を達成するための重要機器であるからだ。台湾TSMCなどのグローバル競合他社もASMLに機器の供給を要請している状況で、両社の協力関係がこれまで以上に重要になったという意味だ。

実際ASMLは、半導体微細工程の限界克服に不可欠なEUV装置を独占供給している会社で、「スーパー乙」と呼ばれるほど技術力を誇る。一台あたり数千億ウォンに達するEUV装置は、一年に30台未満しか生産されない。作ればすぐに売れるだけでなく、中古EUV装備もどこで購入するかが業界の関心事として取りざたされるほどだ。半導体業界の関係者は、「今は、台湾TSMC、米インテルなどがライバルだが、機器の確保を狙うライバルが増えるだろう」と語った。

三星電子は昨年、業界で初めてEUVベース7ナノ量産を開始後、今年2月にEUV専用ラインであるファソンV1の本格稼動を開始した。京畿平沢(キョンギ・ピョンテク)事業所の2ラインでも、今年8月にEUV工程適用のモバイルDラムの量産を開始するなど、三星のEUV装置の需要もさらに増えると予想される。

三星電子は、ASMLと友好関係を維持するために、2012年当時、5億300万ユーロ(約6770億ウォン)を投資して持分の3%を確保し、2億7600万ユーロ(約3715億ウォン)をASMLの研究開発(R&D)に投資した。2018年に保有株式の半分を売って、株式1.5%を確保している。

一方、李副会長が今回の出張で、スイスにあるIOCを訪れたことも注目を集めている。大韓体育会の関係者は、「三星電子は、オリンピックパートナーとしてIOCのトップスポンサー企業の一つであり、今回のIOC訪問でネットワークを固める面談を行ったはずだ」と語った。この関係者はまた、「トーマス・バッハIOC委員長がソウル平和賞受賞者に決まって、今月下旬、ソウルを訪問する際に李副会長と再び会うこともありうる」と話した。


徐東一 dong@donga.com · 李元洪 bluesky@donga.com